ジョン・ライドンが語る、PiL40周年と2018年の社会

2018年7月に来日公演を行うPiL。左から2番目がジョン・ライドン。(C) PiL Official Ltd (Photo by Tomohiro Noritsune)


PiLの楽しさというのは、人間としての経験すべての面を駆け抜けていくものだから

―ところで次の質問ですけど……。

ジョン:さーて、もう行かなくちゃいけないから、ここらで取材は終わりにしようや(編注:この時点で取材スタートから17分。取材時間は30分の予定だった)。

―ええっ、マジですか?

ジョン:ああ、携帯の電池が切れそうなんだ(笑)。俺はツアーで移動中なんだよ。悪いけども、ここで終わりにしないと。早く質問して。

―了解です。1983年のPiL初来日のライヴで、それまでわりと楽しそうにやっていたあなたが、「Religion」を歌うときにものすごい気迫で歌ったことは今でも覚えています。

ジョン:なるほど。


PiLが1983年に行なった初来日ライブの映像。『Live In Tokyo』としてアルバム化もされている。

―で、今回の来日公演ではそれがどの曲になるのか楽しみにしているのですが、現ツアーではどの曲があれに当たると思いますか?

ジョン:自分でも分からない。というのも、それはほんと、観客の側の受け止め方に尽きるから。彼らの解釈次第。だから、PiLのライブには「ああしろ、こうしろ」の独裁主義は存在しないんだよ。気迫に心を動かされてオーディエンスもショックで黙り込んでしまう、そういう曲だってあるだろうし、一方で楽しくて喜びでいっぱいになってしまう曲もあれば、聴いていて悲しみに包まれる曲もある、と。本当に、それだけ観客側それぞれの、各人が抱える異なるエモーションの状態次第、なんだよ。PiLの楽しさというのは、俺の知る世界中の他のどのバンドとも違って、それが人間としての経験のすべての面を駆け抜けていくから、でね。ありとあらゆるエモーションが、そこには含まれている。

―なるほど。

ジョン:そして、「七つの大罪」のすべてもね。と同時に、「七つの大徳」も全部入っている、と。

―ゆえに、ライブ会場にどんな反応を持ち込むかは観客次第、と。

ジョン:そう。彼らの解釈次第。良い本を読むのとまったく同じだよ。

―彼らの解釈に任せて、上げ膳据え膳はやらない、と。

ジョン:そう、それはやらないよ。おやおや〜! 君とこうして話していたら、ちっちゃな野ウサギが俺に近づいてきたよ!(笑)。

―はぁ? 冗談ですよね?

ジョン:いやー、ほんとだって!(笑)。ウサギがぴょこぴょこと寄ってきた。どうも最近は、自然も俺のことが気に入ってるらしい!(笑)。オーライ、じゃあここらで。

―今日はお時間いただいて、どうもありがとうございました。もう少しで始まる7月のジャパン・ツアー、ぜひ楽しんでください。

ジョン:いつだって楽しいよ。日本は毎回楽しんでる。俺は、日本とはとても、とても密なつながりを感じているから。ずっとそうだったし、これからもそうだよ。



PUBLIC IMAGE LTD.
THE PUBLIC IMAGE IS ROTTEN JAPAN TOUR
2018年7月3日(火)東京・六本木EXシアター
2018年7月4日(水)大阪・IMP HALL
https://www.creativeman.co.jp/event/pil/

PiL ボックス
『ザ・パブリック・イメージ・イズ・ロットン(ソングス・フロム・ザ・ハート)』
2018年7月20日(金)リリース
キャリアを総括した7枚組(CD×5+DVD×2)ボックス・セット
https://www.universal-music.co.jp/public-image-limited/products/uicy-78843/

Translated by Mariko Sakamoto

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