the GazettEが死を歌う理由「楽しかったことや気持ちよかったことは歌詞に直結しない」

the GazettE(左からURUHA、KAI、REITA、AOI、RUKI)

LOUD PARK、KNOTFEST JAPAN、COUNTDOWN JAPANなど、様々なジャンルのフェスに出演することからも分かるように、特定のカテゴリーに括られない自由な活動を行うthe GazettE。そんな彼らにニューアルバム『NINTH』で歌われている「死」について、また独自のスタンスについて、RUKI(Vo)とURUHA(Gt)に話を聞いた。

―3年振りのアルバムリリースですが、この3年は「空けた」のですか? それとも「空いてしまった」のですか?

RUKI:「空いてしまった」が正しいと思います。前作『DOGMA』を出してからシングルを2枚出し、その後にベスト盤も出したんですが、そのベスト盤の全曲録り直しをしたので、しばらく新作に取り掛かれなかったんです。

URUHA:しかも『DOGMA』のツアーが長かったんです。そのツアーをやりながら次の作品は出来なくて。それくらい『DOGMA』が強烈だったというのもあります。

―『DOGMA』のツアーが終わって、今作『NINTH』を作るにあたり、一発目に出てきたきっかけの曲はどの曲ですか?

RUKI:3月にホームページ上で公開した「Falling」ですね。それが最初に完成した曲で、『NINTH』の序章的な感じです。まだ少し『DOGMA』を引きずりつつ新しいところへ、みたいな空気感の曲ですね。

―では、ニューアルバム『NINTH』の核となる曲は?

RUKI:僕的には3曲目の「NINTH ODD SMELL」ですね。

URUHA:歌詞の面でも「NINTH ODD SMELL」がアルバムの全貌を表現しているし、アルバムの中枢にあるのかなって思います。

―その「NINTH ODD SMELL」を筆頭に、このアルバムには「死」が溢れています。

RUKI:僕が作詞をしてるのですが、死というものが分からないからだと思うんですけど、死に方や死に辿り着くまでのストーリーにすごく興味があるんです。映画にしても、ノンフィクションの読み物にしても、死を扱ったものが好きなんですよ。それで、死や死に近い極限状態を書くことが多いです。

―それは、死への憧れ? 恐怖?

RUKI:恐怖だったり……いろんなものがあるんだと思うんですが、昔から死に興味があった記憶はありますね。

―昔からって、いつぐらいですか?

RUKI:中学校くらいからで、明るいニュースよりも、事件ものに興味を持つようになったんです。そのきっかけはグリコ森永事件です。あのときの犯人のモンタージュ写真がすごく恐怖だったんですけど、ずっと頭から離れなくて。で、それを表現したくて『DIM』というアルバムのDVDのジャケットで架空の人物のモンタージュをやったんですけど不評でした(笑)。

―でしょうね(笑)。

RUKI:グリコ森永事件のモンタージュ写真を見たときに、底知れない恐怖を感じたし、霊的なものより、生きている人間が一番怖いと感じたんです。それ以来、そうした事件に興味を持ったし、例えば、人間が人を殺そうとするといった一線を超えるときの一瞬の感情や、越えた後の感情に興味を持ちました。そして、そこから派生して死にも興味を覚えたんです。

―そして、それが表現の核にもなっていったと?

RUKI:逆に楽しかったことや気持ちよかったことって歌詞に直結しないんですよ。悲しい気持ちや死って形容し難いんです、少なくても僕にとっては。死ぬ瞬間なんてどうやっても想像できないですよね? だから、表現したくなるんです。ただ、死の向こう、霊界みたいなものには興味はないです。

―そうした、人間の殺意や死が内包された楽曲を演奏するのはどういう感じなんですか?

URUHA:歌詞は後からつくので、最初に曲を作って音をつけている時点では、そうした世界感が必ずしも曲に宿っているわけではないんです。なので、むしろライブのときに解き放たれていく気がします。とはいえ、歌詞に死や殺意や猟奇的なものがあったとしても、ライブ中にそうした世界・気持ち・事件を想像しながら、「殺してやるぞ!」みたいな気持ちで演奏しているわけではないんです。それに……。

―それに?

URUHA:RUKIの歌詞はどストレートに歌っているわけではないので、曲の内容がおどろおどろしくても、ライブがぐちゃぐちゃになるような感じではないですね。

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