ショーン・メンデスが語る、大ヒット後の近況とジャスティン・ビーバーへの愛

Photo by Brian Ziff

YouTubeで9億回再生、新曲はSpotifyで1億2千万回もストリーミングされているカナダ出身の注目の若手シンガーソングライターのショーン・メンデス。ジャスティン・ビーバーやヘイリー・ボールドウィン、そして大好きなカニエ・ウエストやお酒のことなどを、ローリングストーン誌に語ってくれた。

「ミュージシャンとしての僕はまだ若造だ」と、19歳のショーン・メンデスが言う。どれだけ若いかと言うと……彼は、子供の頃のヒーローとしてジャスティン・ビーバーを挙げ、キングス・オブ・レオンをクラシック・ロック・バンドと呼ぶ。今はなきVineというSNSアプリを通して5年前に彗星の如く登場し、ポップス界の憧れの的にまで登りつめたメンデスは、これまでメジャー・レーベルから3枚のアルバムをリリースしている。「スティッチズ」、「トリート・ユー・ベター〜ボクならキミを絶対に大切にする」がラジオ・ヒットとなり、メンデス史上最もロックしている新しいシングル曲「イン・マイ・ブラッド/In My Blood」は、Spotifyで1億2千万回ストリーミングされた。この成功は彼がSNS上のスター以上の存在になったことを証明している。「僕は長らくヴァイナー(Vineで成功した人)のひとりという立ち位置だったけど、やっとその呪縛から開放された気分だよ」とメンデスが語った。

ーガバナーズ・ボールではジャック・ホワイトとヤー・ヤー・ヤーズの前に出番がありますが、ロックファンが多くいる会場で演奏することに怖さは感じますか?

ああ、感じるよ。ジャック・ホワイトのファンが僕のことを知っているかは分からないけど、このフェスティバルで重要なことは、僕の知名度ではなくて、ミュージシャンとして、アーティストとして演奏することだ。ステージに立って、普段自分がやっていることをやるだけ。それしかできないからね。そんなふうにしているうちに、ある日、僕がジャック・ホワイトみたいなポジションにいるかもしれないだろう。それが僕の夢だよ。

ーエリザベス女王の92歳の誕生会でも演奏を行いましたが、女王とお話ししましたか?

話さなかった。ステージに上がる準備をしている女王の真横に10分ほど立っていたけど、女王が話しかけてこない限りはこちらから話をしちゃいけないんだ。だから僕から話しかけることはしなかった。女王の真横に立つと女王も普通の女性だと思ったね。

ー女王に話しかけたいと思いましたか?

うん、すごく思った……というか、握手したかった。だけど、そういう行為は違法なんだよ。(※女王へ話しかけることを禁じた法律はないが、女王から話しかけることが慣習となっている。)

ーまた、グラミーの特別番組『Elton John: I’m Still Standing – A GRAMMY Tribute』でエルトン・ジョンの曲を演奏しましたが、こちらの方が女王と会うよりもプレッシャーが大きかったのでは?

うん、もう、本当に、ものすごいプレッシャーだった。とても緊張して、手が震えていたし、身体も小刻みに震えていた。でも、女王と同じようにエルトンも最高にクールな人だよ。ステージを降りたら彼の楽屋に呼ばれた。「やあ、元気か? 新しい音楽が気に入っているし、君のことを誇らしく思うよ。君がツアーしていたり、活動全般をしっかり行っていたりする姿を見るのは最高に楽しいね。自分はよくやっていると満足すべきだ」って言ってくれてね。あれは、本当に、ハンパなく、シュールな瞬間だったよ。

ー常にジャスティン・ビーバーと比べられるのですが、それは不公平だと思いますか?

みんなが知らないことが、僕が本当にビーバーを尊敬しているってこと。自分が音楽をやろうと思った一番の影響が彼だということを、僕はまだ彼にちゃんと言ったことはないけど、とにかく彼の曲は1曲残らずそらで歌えるまで覚えた。リフとは何か、歌うとは何かを教えてくれたのが彼だ。だから、彼のことを聞かれるたびに僕は「それは僕にとって最大級の褒め言葉だよ」って答えているよ。

ーカナダの人口の少なさを考えると、優秀なソングライターをとても多く輩出しています。その理由は何だと思いますか?

冬が10ヶ月も続くから家にこもることになるし、それが頭の中や自分の感情を深く掘り下げることにつながるのかもね。自分の感情を上手く理解できるから、それを言葉として紡ぎ出せるのだと思うな。

ーカナダ出身のバンドでいいと思うのはラッシュ? それともトラジカリー・ヒップ?

どっちを選んでも絶対に反感を買うと思うけど、あえて言うならトラジカリー・ヒップだね。ただ、実のところ、僕の意見はあんまり意味がない。だって僕は若造だから。この質問に答えられるほど知らないんだよ。

Translated by Miki Nakayama

RECOMMENDEDおすすめの記事


RELATED関連する記事

MOST VIEWED人気の記事

Current ISSUE