身近なスターの顔と表現者の声が融合、福山雅治ドーム公演ライブレポ

『FUKUYAMA MASAHARU DOME LIVE 2018 -暗闇の中で飛べ-』ライブ写真

5月27日(日)、東京ドームで行われた福山雅治の『FUKUYAMA MASAHARU DOME LIVE 2018 -暗闇の中で飛べ-』ファイナル公演を観た。

本公演は福山が2018年1月から4月にかけて行った3年ぶりのアリーナツアーと、5月に行ったツアーを合わせた2018年上半期のファイナル公演。会場はもちろん超満員。

17時5分。会場が暗転。そのとたんにオーディエンス全員の手拍子がドームに鳴り響きだす。それだけで、正しいエネルギーが会場に満ちている感じがして、気持ちが上がった。ほどなくしてステージに福山とバンドメンバーが登場。福山はバンジョーを弾きながら、早くも会場の真ん中にあるセンターステージにむけ花道を歩き出す。

そして、1曲目からセンターステージで「幸福論」を演奏。ピュアなラブソングに会場が多幸感に包まれる。2曲目は、一転してレーザービームを使用してハードな演出のもと、「vs.2013 ~知覚と快楽の螺旋~」というハードなインスト曲を演奏。福山はSSWとしての才能だけではなくギタリストとしての評価も高く、その圧倒的なギタープレイで2曲目から魅せてくれた。

3曲目は「それがすべてさ」。この曲では、ギターを置き、ヴォーカリスト・福山の魅力を見せつける。そして、総勢16名、しかも腕利きミュージシャン揃いのバンドの分厚い音が福山の歌を盛り立てる。

ここでMCを挟み、ヒット曲「IT’S ONLY LOVE」を披露。ドームという大きな会場でも一機に空気が一つになるのが分かった。

そこから数曲が進み、2度目のMCへ。ここでセンターステージ頭上に浮く玉ねぎ型の巨大なバルーンについて話した福山。「巨大なバルーンの名前がやっと決まりました。発表しましょう! 徹子さんです!」と、まずは会場を笑わせる。福山のMCによれば、このバルーンにはタンクローリー1台分のヘリウムガスが入っていて、センターステージを照らす2.9トンの照明機材を抱え宙に浮いている。なぜ、そんなバルーンを用意したのか? 大きなセンターステージをまかなう照明を抱えるには、通常、グランド・サポートという巨大な枠組を置かないといけない。でも、それを置くと、見切れが発生してしまう。そもそもセンターステージというものは会場後方のオーディエンスにも近くに感じてもらうためにある。それなのに見切れが発生してしまうのは本末転倒だ。

ユーモアを交えて福山はこう話す。「このバルーン、正直お高いです。でも、これで360度みんなに近づけます」と。この話を聞いて、福山のライヴの魅力の一つが分かった気がした。

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