性的暴行告発でストリーミング配信が削除されたR・ケリー「時すでに遅し」と語る

「俺は運命に手錠をかけられちまった」と音楽と自身の名声について語るR・ケリー(Jamie Lamor Thompson / Shutterstock)

性的暴行を始め、さまざまな理由で相当数の女性たちから訴えられているR・ケリー。その影響によってSpotifyやApple Musicがプレイリストから削除するなどの事態に至った。先日、本人が動画を公開し、オンライン上に登場する自分をどうにかしようと思っても「時すでに遅し」と語った。

最近公開されたFacebookの動画で、R・ケリーはファンと思しき男たちが集まる室内で、自分の音楽の影響を消し去ろうとしても「時すでに遅し」と言っている。この動画は5月17日にアップされ、5月22日にSpin誌が公式ウェブサイトに投稿した。

短い動画の中でケリーはこんなふうに語っている。「お前らに言いたいことがある。俺は音楽なんてマザーファッカーを選んで、曲なんてシットを出している……テメェの運命に手錠をかけられちまったのさ。時すでに遅し、だ。30年前にやるべきだったんだ。ほんと、もう手遅れだ。俺の音楽は世界中に広まっちまったあとだからな」と。

問題だらけの生活を送っているケリーは、片手に飲み物を持ち、葉巻を吸っている。部屋は男たちで溢れかえっているようだ。グラスを上げて乾杯したケリーが言う。「今、ここに集まっている屈強なマザーファッカーのために。お前らのようなマザーファッカーがいるから俺が音楽を続けられるのさ。そうだよ、バスケットボール精神だ。ボールがあるかぎり、世界は守られているってヤツさ」。

2017年、相当数の女性がさまざまな理由でケリーに対する申し立てを行った。その中には肉体への暴行と違法な性行為が多数含まれている。動画が公開された数日後の5月21日、ニューヨークでフェイス・ロジャースが「ひどい傷を与えるに至った性的暴力」でケリーを告訴した。

4月にはTime’s Upという団体が#MuteRKelly(“R・ケリーを黙らせろ”の意)キャンペーンをスタートさせた。これは、ケリーに対する数々の訴えを鑑みて、ケリーの音楽の不買を促進させる運動で、ケリーのレーベルRCA、チケットマスター、Spotify、Apple Musicにケリーとのつながりを断ち切ることを求めている。5月10日、Spotifyは人気のある複数のプレイリストからケリーの音楽を除外し、その翌日、Apple MusicとPandoraがSpotifyと類似する作業を行ったことを発表した。

ケリーは動画の中でこの件に関して一切触れていない。しかし「俺を憎んでいるマザーファッカーは100万人いるが、俺を愛しているマザーファッカーは400億人いるからな」と豪語している。

Translated by Miki Nakayama

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