「魔女狩り」開始から1年、米大統領選トランプ陣営とロシアとの関係調査の現状

タイムズ紙の記事は、FBIの捜査方法に対するいくつかの疑問を浮き彫りにしている。ヒラリー・クリントンに対するメール疑惑の捜査を終結したジェイムズ・コーミー前FBI長官率いるFBIは、トランプ陣営に対する捜査がマスコミに漏れないよう慎重になっていた。大統領選が操作されている、というトランプ側の主張を裏付けることを恐れたのだ。トランプは大統領選に勝利しないだろう、と多くの捜査当局者が感じ始めた時、より強くブレーキがかかった。タイムズ紙のインタヴューに答えた複数の当局者は、FBIはもっと積極的に踏み込むこともできた、と認めている。

司法省に長く勤務し、トランプに対する捜査が始まった最初の約9か月間に国家安全保障担当検察官のトップを務めていたメアリー・マッコードは、「対敵スパイ活動の捜査へ正式に乗り出す際は常に、慎重に慎重を期する」とタイムズ紙に語っている。「それが大統領の有利に働いたかもしれない」と言う彼女はさらに、「魔女狩りのような側面はなかったし、当局から捜査に対する政治的なアプローチを示すものもなかった」と付け加えた。

2016年10月28日、大統領選を前にして当時のコーミーFBI長官が慣例を破り、ヒラリー・クリントンに対する捜査に通じる可能性もある疑惑のメールの存在について、議会へ書簡を送った。もちろんその疑惑が立証されることもなく、その後クリントンは大統領選に敗れることとなる。対照的にトランプ陣営の捜査に関してFBIは“規則にとても忠実だ”、とタイムズ紙は指摘している。

ジュリアーニやトランプは意に介さず、不公正さを訴え続けることだろう。5月17日朝、トランプは“オバマ時代のFBI”による(トランプ陣営に対する)スパイ行為疑惑を非難するツイートを投稿した後、大統領のツイッター・フィードは通常のペースに戻った。






実に気分の悪い、違法かつ不当な魔女狩りにもかかわらず、我が政権は最初の17か月間で米国の歴史上最も素晴らしい成果を上げてきた! フェイク・ニュース・メディアや“アンチ”の皆さんには申し訳ないが、それが現実だ!
— Donald J. Trump (@realDonaldTrump) May 17, 2018

魔女狩り1周年おめでとう......

Translated by Smokva Tokyo

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