ONE OK ROCKが2018年に体現した過去と今と未来 ワールドツアー最終日・福岡公演ライブレポ

2018年4月22日に開催された「AMBITIONS JAPAN DOME TOUR」福岡 ヤフオク!ドーム公演の様子(Photo by Kazushi Hamano)

合計99公演におよんだONE OK ROCK「AMBITIONS TOUR」。1年以上をかけて、北米、南米、ロシア、ヨーロッパ、アジアをめぐり、大阪、東京、名古屋、福岡の各ドームでライブを敢行。2018年4月22日、最終日となった福岡・ヤフオクドーム公演二日目に足を運んだ。

開演前の客入れ時にかかっていた曲は、パラモア「Hard Times」、マルーン5 feat. SZA「What Lovers Do feat. SZA」、サーティー・セカンズ・トゥー・マーズ「Dangerous Night」、ビッフィ・クライロ「Animal Style」、ブルーノ・マーズ「24K Magic」など。正直、この並びにONE OK ROCKの「Change」が入っていてもまったく違和感がない。さらに言えば、音源だけではなく彼らのステージングも今では完全に世界基準と言っていい。スタジアム規模の会場でのライブはたくさん観てきたが、ボストンのジレット・スタジアムでメタリカを、さいたまスーパーアリーナでU2とブルーノ・マーズを体感した身としては、ONE OK ROCKの曲とライブは日本が誇れるものだと言える。かつてTaka(Vo)が話してくれた「グラミー賞を獲るのが目標」という話も、少しずつ現実に近づきつつあるんじゃないかと楽しみにしている。

満員のヤフオク!ドームの場内が暗転し、一瞬の静寂を挟むと巨大なスクリーンに映し出された光の流線がゆっくりと軌道を描き、センター花道へ向かっていく。その流線が4本集まったとき、ピンスポットライトに照らされたTaka(Vo)一人の姿が。「Taking Off」の歌い出しに合わせてオーディエンスの腕に付けられたシンクロライトが一斉に発光。Takaは花道を通り、ステージ上にいる仲間、Toru(Gt)、Ryota(Ba)、Tomoya(Dr)のところへ歩いていく。いきなり全力疾走という感じではなく、まずは様子見のジャブといった趣の一撃でツアー最終日の幕開けを堂々と飾る。

「最終日ぶっ放していくぜ!」の一声とともに始まったのは「未完成交響曲」。衝動がほとばしる演奏の中、Takaは“おのれの人生だ!”の歌詞の後に「お前らの人生だろ!」と呼びかける。この曲の中から引用すると“当たり障りのない日々”から“当たり障りのある日々”へとチェンジするための起爆剤のような一曲だ。

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