大麻合法化加速の米国、ボブ・マーリー息子が殺虫剤使用の危険性を訴える

「クリーンな大麻を求めて、今こそ声を上げるべき時だ」と語った ジギー・マーリィ(Photo by Tim Cadiente)

ボブ・マーリーの息子であり、レゲエ・シンガーのジギー・マーリーは、大麻合法化が進む米国において、殺虫剤成分を含むマリファナ使用の危険性をローリングストーン誌に語った。

何十年にも渡る議論の末、現在世界各地でマリファナの合法化が進んでいる。大麻が一般的なものになりつつある今だからこそ、人体に悪影響を及ぼす安価で粗悪なものが出回らないよう、消費者も提供する側も意識を高めていく必要がある。

大麻産業においては、消費者の健康が最優先されるべきだ。生産者、調剤師、そしてメーカーはその消費形態にかかわらず、マリファナが消費者の健康に害を及ぼすことがないよう、モラルとビジネスの両面において高い基準を設けるべきだ。

大麻産業が拡大し続ける現在、利益を優先しようとする企業が人体に有害な殺虫剤成分を含むマリファナを流通させないよう、我々消費者は常に目を光らせていなければならない。ある産業の市場が拡大し、企業が手にする利益が増えるにつれて、消費者の健康が軽視されるようになるというケースは後を絶たない。同じことがマリファナ産業に起きた場合、大麻のスピリットそのものが破壊され、粗悪な大量生産品ばかりが出回るようになってしまうだろう。

農薬に含まれる殺虫剤成分は、人体に悪影響を及ぼすことが既に立証されている。消費者は口にする食べ物に有害物質が含まれていないかどうかを、極めて慎重に見極める必要がある。大麻の摂取においても、同様の姿勢が求められることは言うまでもないだろう。

大麻産業をリードする企業や生産者、そして調剤師たちの大半は現時点で、農薬が使用された大麻の服用が人体に及ぼす影響について明言していない。僕は仲間たちといろんなものを試すことで、マリファナの効能と味、そして香りが生産地によって大きく変わることを身を以て知った。それ以来、僕は自分が口にするものを厳選するようになり、マリファナについては厳密な基準を設けることにした。一切の有害物質が含まれていないことが明確でない限り、消費形態にかかわらず、僕はマリファナを服用をしないことにしている。

我々消費者にできることは2つある。ひとつ目は、調剤師と生産者、そしてメーカーに農薬使用の有無を明らかにさせることだ。もし使われている場合は、どういった農薬がどの過程で使用されたのかを公表させるべきだ。ふたつ目は、有害物質を摂取する可能性を完全に排除することができる、大麻の自家栽培という手段に出ることだ。

農薬の使用が大麻の自然成分に影響を及ぼすかどうかなど、現在不透明となっている点が明らかにされるまでは、農薬未使用のマリファナにこだわって服用すべきだろう。

今こそ消費者が声を上げるべき時だ。大麻産業が急速に成長しつつある現在、利益だけが優先されることのないよう、我々消費者が監視しなければならない。巨大市場と化してしまった後では、変化を迫ることはできないからだ。人々を癒すための大麻を、人体に害を及ぼすものにしてはならない。疑問を投げかけ、答えを要求し、人体に有害なものは絶対に口にしないという意思を示す必要がある。それでも駄目なら、自家栽培という最後の手段に出ればいい。

ジギー・マーリーは7枚目のソロアルバム『リベリオン・ライズ』を、5月18日にリリースする。

Translated by Masaaki Yoshida

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