レッド・ツェッペリン再結成を拒み続ける、ロバート・プラント語録

1985年、レッド・ツェッペリンのロバート・プラント自宅にて撮影 (Photo by Michael Putland/Getty Images)


「俺たちは別々の道を行く」(1984年)

ジェフ・ベック、ナイル・ロジャース、ポール・シェイファー、ジミー・ペイジと共に、ザ・ハニードリッパーズ名義で初期のロックンロールをカヴァーしたアルバム『ヴォリューム・ワン』をリリースした直後、プラントはMTVエクストラのインタヴューを受けた。一緒にレコーディングしたメンバーの中にペイジがいることで、ツェッペリン再結成の噂を誘発するのではないか、との質問には、「いいや、皆そんなに分別がないとは思わない」と答えた。「あのように気楽な行き当たりばったりのバンドで一緒にプレイするのは楽しい。アルバムを一緒に作るとなると、また話は別だろうが、今回は良かった。俺はスタジオへ行って彼と歌い、彼はただ来て俺と一緒にプレイする。でも俺たちは別々の道を行く」

「ツェッペリンでのツアーよりもソロ・ツアーの方が好きだ」(1985年)

3枚目のソロ・アルバム『シェイクン・アンド・スタード』のリリースから数週間後、そしてフィル・コリンズがアシストしたライヴ・エイドでの残念なツェッペリン再結成の約1か月前のこと。プラントはロサンゼルス・タイムズ紙に「以前のバンドでのライヴ経験よりも、自由なソロでのキャリアの方がいい」と語っている。「ツェッペリンでのツアーよりもソロ・ツアーの方が好きだ。重圧はあるが、種類が違う。ソロでは自分自身が決定を下さなければならないが、自分がどう感じるかだけを考えていればいい。バンドの方では、メンバーそれぞれが1票ずつ持っている。今の方がずっといい」

「ツェッペリンのメンバーでいることは、金魚鉢の中で暮らしているようなものだった。全てが壮大なスケールで進んだ。バンドは、立ち止まって全ての物事の価値を考える余地を与えない永久機関だった。この経験は、現実の歪曲だった。自分の現実に対する見方やハードワークとは、ずれていた」



「栄光の過去へ戻ろうとすることは詐欺になる」(1988年)

当時としては最新のキーボード・サウンドをベースにした3枚のソロ・アルバムをリリースしたプラントは1988年、アルバム『ナウ・アンド・ゼン』でハードロックの世界へ戻ってきた。同アルバムは300万枚以上を売り上げ、現在まで最も成功した彼のソロ・アルバムである。しかし1988年3月、プラントはデヴィッド・フリッケによるローリングストーン誌のインタヴューで、『ナウ・アンド・ゼン』はツェッペリン再結成へのウォーミングアップではない、と語った。インタヴュー中に彼は、ペイジ、ベーシストのジョン・ポール・ジョーンズ、シックのドラマーだったトニー・トンプソンと1986年初頭に行った一週間に渡るフラストレーションの溜まったジャム・セッションについて、うっかり口を滑らせた。さらに、過去の栄光を利用することへの抵抗感についても語っている。

「どれだけレッド・ツェッペリン再結成を望まれても、俺はやらない」と彼は言った。「俺は再生したり過去に匹敵する力も持たず、やってみようとも思わなかった。ジミーと俺がアメリカを旅し、コカ・コーラが俺たちにお金を積もうとしたとしても、栄光の過去へ戻ろうとすることは詐欺になるってことはよくわかっている」

「よく思うんだが、俺はただペイジと上手く行くまでリハーサルして、一発ぶち上げたいんだ。でもペイジ&プラントを名乗るためには、とても素晴らしい音楽が必要で、それこそが新ツェッペリンのあるべき姿だ。仮に実現するとしても、数年先になる」

「レッド・ツェッペリンで歌っていた奴を俺は知らない」(1990年)

『ナウ・アンド・ゼン』のサウンドとアプローチを踏襲した1990年のアルバム『マニック・ネヴァーナ』で、当時40歳台前半だったプラントは、まだまだハードロックの世界で行けることを証明した。しかし1990年6月のミュージック・エクスプレス誌とのインタヴューで彼は、「老いたツェッペリンの軍馬に乗りたいとは感じてない」ことを明らかにした。「しっくり来なかったので、そのまま続けてかつての巨大モンスターを蘇らせることはできなかった」と彼は強調した。「レッド・ツェッペリンで歌っていた奴を俺は知らない。彼のとてもおかしな写真は見たことがある。ラメ入りパンツに指の部分をカットしたレザーグローブという出で立ちの、下品なロックの申し子が走る姿を見た」

「自分は不滅であるかのように振る舞ったり、究極の『天国への階段』を聴かせるための復帰を装ったりすることに意味はない」(1995年)

ペイジとの再会で大成功を収めたアルバム『ノー・クォーター』(1994年)でプラントは、ついにツェッペリンへの回帰への道を見出すと同時に、エジプト、モロッコや西欧のクラシック音楽への傾倒をさらに深めた。レッド・ツェッペリンがロックの殿堂入りする前夜、プラントはローリングストーン誌に対し、ペイジとの次のツアーはレッド・ツェッペリン再結成にはならないことを明かした。ロックの殿堂の授賞式におけるパフォーマンスにはジョン・ポール・ジョーンズも参加したが、彼は『ノー・クォーター』にはお呼びがかかっていない。「かつてのようにできるとは思っていない」とプラントは語った。「過去に対する皆の期待になど責任を持ちたくなかった。自分は不滅であるかのように振る舞ったり、究極の『天国への階段』を聴かせるための復帰を装ったりすることに意味はない」

Translation by Smokva Tokyo

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