ジミヘン生前最後の作品『バンド・オブ・ジプシーズ』未収録の音源が公開

ジミ・ヘンドリックスの新作『ボース・サイズ・オブ・ザ・スカイ』のリリースを記念して、新ビデオが公開された。

ジミ・ヘンドリクスの未発表音源が収録された、新作『ボース・サイズ・オブ・ザ・スカイ』用に、ヘンドリクス生前最後の作品『バンド・オブ・ジプシーズ』未収録の音源が公開された。

日本では3月14日に発売されるジミ・ヘンドリックスの新作『ボース・サイズ・オブ・ザ・スカイ』のリリースを記念して、エクスペリエンス・ヘンドリックスが「ラヴァー・マン」の未発表バージョンの新たなビデオを公開した。

ジョン・ヴォンドラセックが監督したこのビデオには、ヘンドリックスがバンド・オブ・ジプシーズと共に「ラヴァー・マン」を演奏している記録映像に加え、ヘンドリクス自身のホームムービーやスタジオ写真、サイケデリックな画像などを組み合わせたモンタージュで構成されている。

ヘンドリックスとバンド・オブ・ジプシーズのベーシストのビリー・コックス、ドラマーのバディ・マイルズは、1969年12月15日にニューヨークのレコード・プラントで「ラヴァー・マン」のこのバージョンをレコーディングした。このレコーディングはこのトリオがフィルモア・イーストで大晦日に行った連続公演の2週間前に行われた。この連続公演の模様は1970年にライブLP『バンド・オブ・ジプシーズ』としてリリースされている。

「ラヴァー・マン」は、少なくとも1967年の『アー・ユー・エクスペリエンスト?』からずっとヘンドリックスが作り続けていた楽曲で、60年代のテレビシリーズ『怪鳥人間バットマン』のテーマ曲の一部が挿入されている。

「レコーディング中のジミが演奏しているうちに上手く行かなくなって、いきなりバットマンやピーター・ガンのテーマ曲をプレイし始める、それもリズムを全く狂わせずに…と想像して欲しい」と、ヘンドリックスのプロデューサー、エディー・クレーマーがローリングストーン誌に語った。「ジミはよくおちゃらけて馬鹿げたことをやっていたよ。みんな、それを見て吹き出したり、大笑いしたものさ。彼は明るい雰囲気を保とうとしたんだ。それに、ジミ自身も自分の気分を変えようというときもあったし、とにかく曲に上手くハマるテーマやフレーズを見抜いていたよ。ジミらしい茶目っ気たっぷりなユーモアだった」と。

新作『ボース・サイズ・オブ・ザ・スカイ』には、「センド・マイ・ラヴ・トゥ・リンダ」、「ジャングル」、「マニッシュ・ボーイ」、「チェロキー・ミスト」を含む未発表音源が10曲収録されている。このアルバムのプロモーションの一環として、バンド・オブ・ジプシーズのコックス、ブルースの伝説バディ・ガイ、エクスペリエンス・ヘンドリックス・ツアーのバックバンドのベテラン・メンバーたちが、3月13日のジミー・キンメル・ライブに登場してヘンドリックスの楽曲を1曲演奏する予定だ。

Translated by Miki Nakayama

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