10-FEETとSiMが語る「お互いのバンドを高め合う関係性」

上段写真左から10-FEETのTAKUMA、NAOKI、KOUICHI、下段写真左からSiMのMAH、SHOW-HATE、GODRi(Photo by Motomi Mizoguchi)

昨年11月に8thアルバム『Fin』をリリースした10-FEET、同じく昨年12月に7thシングル「A / The Sound Of Breath」をリリースしたSiM。2018年2月3日、TSUTAYA購入者限定のトークイベントに出演した両者。10-FEETからはTAKUMA(Vo, Gt)、NAOKI(Ba, Vo)、KOUICHI(Dr, Cho.) 、SiMからはMAH (Vo)、SHOW-HATE(Gt)、GODRi(Dr)が参加した当日の模様をダイジェストでお届け。友人同士でもある両バンドのリラックスしたトークをお楽しみください。

10-FEETとSiMの出会い

ー2組の出会いは?

MAH 初めての対バンは熊谷のHEAVEN’S ROCKで、MORTAR RECORDSの7周年イベント。2008年ですね。

KOUICHI NAOKIは絶対に覚えてないです。

NAOKI 2バンドでやったよね。

MAH 違います(笑)。

MAH Northern19とFULLSCRATCHと俺らが前座で。

NAOKI あー。

TAKUMA お前、マークシートみたいな返事しかせえへんな。

ーそのときの印象はないわけですね、NAOKIさん。

NAOKI やっぱかっこええなと思って。

KOUICHI たぶん何も観てない。

MAH そのあと、15周年の時にまた熊谷のHEAVEN’S ROCKで2マンしたのは覚えてますか?ライブの後にホルモン焼き屋で打ち上げしたじゃないですか。

NAOKI 行った! それは覚えてる!

TAKUMA 食べもんのことばっかり覚えてるな。

ー10-FEETはSiMの目にどう映ってたんですか?

MAH 高校生の時に付き合っていた彼女が「RIVER」をめっちゃ聴かせてきて、俺はあんまり響かなくて。

KOUICHI 響けや(笑)。

NAOKI 響こうやそこ。

MAH 当時は洋楽オタクだったので、日本人じゃんみたいな。有名なバンドっていう漠然とした感じで。下積みが長かったので、ローカルなバンドとしかやったことがなかったんですけど、最初にやった有名なバンドが10-FEETで。

ー対バンしてみてどうでした?

MAH すごかったですね。自分たちも頑張ってきた自信はあったんですけど、やっぱりプロってすげえなみたいな。うちらもプロだったんですけど、プロっていう自覚がまだなくて。

ーそれで2008年の京都大作戦に呼ばれるんですよね。今の話だと呼ばれなさそうな感じですけど、何が10-FEETの心に引っ掛かったんですか?

MAH ここ大事な答えですよ(笑)?

ーじゃあちょっと考えてください。

TAKUMA 考えて答えることじゃない(笑)。初めから印象がすごかったもんな。

KOUICHI ライブがほんまにカッコ良かったから。音源をもらう前にライブを観てたので。

TAKUMA 鋼鉄のグルーヴやったな。

ーそのとき、GODRiさんは?

GODRi まだいないです。その次の大作戦の時は加入していたんですけど。憧れの10-FEETとのフェスだったので、TAKUMAさんにライブを観てもらって“ドラム上手いな”って優しく言ってもらったのは覚えてますね。

TAKUMA ほら~。

GODRi TAKUMAさんが光ってましたね。

KOUICHI 俺は光ってへんかった?

GODRi 影しかなかったです(笑)。

ー対バンしたことで、それまで洋楽志向だったのが日本のバンドもカッコいいじゃんと思えるようになって。

MAH カッコいいのはわかっていたんですけど、いつ海外進出するかみたいなことばかり考えてて、自分がやりたいこととは全然違うと思っていたので。でも、10-FEETとか他のバンドを初めて生で観て、この人たちを倒さずに海外とか言ってらんねえなって。イチからやり直そうと思って、曲も変えたしライブの仕方も変えたしすごく教わった感じですね。

ー逆に10-FEETはSiMのライブを観て感じるものがあったり。

TAKUMA SiMは熊谷で初めて観たときからめっちゃ遠いところを目標にしてやっている感がすごかったし、挨拶とかはしてくれるけどバンドに対しての気合いというか、寡黙だけどやったるぞ感が半端なかった。めっちゃとんがってる感じもしたし、MAHとか目みたいなナイフしてたし。

KOUICHI ナイフみたいな目な(笑)。

ーどうやって距離が縮まっていくんですか?

MAH レーベルが一緒になってからですかね?メジャーレーベルを探しているときに、いろいろな会社から声をかけてもらったんですけど、今のレーベルに入った決め手は「10-FEETがいるから」でした。10-FEETが所属しているところだったら、自分たちがやりたいことをやらせてもらえそうだなって思って。

SHOW-HATE 心の壁が取れたなと思ったのは、一度小樽にツアーで誘ってもらったことがあったじゃないですか。

KOUICHI あー!

SHOW-HATE あの時の打ち上げが高級レストランみたいな向かい合わせの席で、フォークとかナイフも端に置いてあるような感じで。

NAOKI 披露宴みたいな(笑)。

SHOW-HATE 初めて一緒に笑えたんで(笑)、あそこがきっかけかなって。

TAKUMA 打ち上げは大事やな。

ーSiMのイベント「THE EYEWALL NiGHT」では最初に10-FEETが挙がった感じですか?

MAH そうですね。真っ先に10-FEETを誘いたいと思って。10-FEETが20周年っていうのはわかっていたので、夏は忙しそうだから「DEAD POP FESTiVAL 2017」にオファーするんじゃなくて「THE EYEWALL NiGHT」で一緒に対バンしたいなと。

ー京都大作戦で声を掛けてもらったことへの恩返しの気持ちがあったり?

MAH それはもちろんあったんですけど、それ以上に僕らが武道館とか横浜アリーナとかでワンマンをやらせてもらって、ライブハウスとは違う楽しみ方というか、お客さんだけじゃなくて演者側もライブハウスではできないことがあって、それをTAKUMAさんとたまたま飲む機会があったので、10-FEETもアリーナでやってくださいよ!って超力説したことがあったんです。その後、アリーナで対バンイベントが決まったときに10-FEETのきっかけになったらいいなって。アリーナでゆっくり10-FEETのライブを観てみたいなってファン目線で思ったので。

TAKUMA そんな素敵な想いが詰まったお誘いだったとは露知らず、俺らぶらんぶらんワイヤーでぶら下がってたな(笑)。

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