何人殺害されれば、銃規制法案が通るのか:フロリダ銃乱射事件が銃規制に与える影響

銃撃を受けたマージョリー・ストーンマン・ダグラス高校から避難する高校生たち (Photo by Joe Raedle/Getty Images)

米国現地時間14日に起きたフロリダ銃乱射事件。何人殺害されようが米国議会を動かすには不十分のようだ。

米国でまた発生した銃乱射殺人事件を受け、予想通りの反応が巻き起こっている。全米ライフル協会(NRA)の支援する怠慢な人々の集まりである米共和党議員たちは、心のこもらない機械的な哀悼の意を表し、銃以外のあらゆることに責任を押し付けている。一方で銃規制を推進するグループ(私もその一員だ!)は今回もまた、流血の惨事を食い止めるための何らかの政治的な対応を求めている。フォックス・ニュースのコメンテーターたちは、今回の悲劇を政治的に扱うのは時期尚早だと述べている。銃規制賛成派の我々に言わせれば「今でなければ、いつだ?」ということだ。そして何の対策も取られないまま、数日後にまた別の学校が銃撃されるような事態に陥るのだ。現代の米国は、銃による大量殺人の時代になっている。

気の滅入るサイクルに、文字通り我々は殺されそうになっている。この状況を脱するためにできることはないだろうか?まったく何の対策も取ろうとしない“銃が最優先”という人々を動かすためには、どうしたらよいだろうか?おそらく「銃規制に同意してもらうために必要なものは何か?」という単純な質問に集約されるのだと思う。

この質問を投げかけた時、どのような回答が返ってくるか見るとよい。“機械的な哀悼の意”を表している人々にとって今起きていることは、行動を起こすのにはまだ不十分なのだから。6歳や7歳の小学生20人が殺されても不十分。ラスベガスの野外コンサートで約60人が殺害され500人以上が負傷しても不十分。オーランドのナイトクラブで50人が殺されてもまだ不十分。学校のキャンパス、映画館、教会、寺院、オフィスビル、レストラン、郵便局、コミュニティセンター、自宅など、どこで銃による大量虐殺事件が起きても不十分なのだ。野球の練習中に共和党議員が銃撃を受けても、政治的な行動を起こすには不十分だった。

Translation by Smokva Tokyo

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