タランティーノ、15年を経てポランスキーによるレイプ被害者へ謝罪

クエンティン・タランティーノは以前、当時13歳だったサマンサ・ゲイマーの方からロマン・ポランスキーに迫った、と発言した。 (Photo by Paul Zimmerman/WireImage)

映画監督タランティーノは、2003年に出演した『ハワード・スターン・ショー』のインタヴューでの物議を醸した発言を撤回。「私は無知だった」とロマン・ポランスキーによるレイプ被害者へ謝罪した。

クエンティン・タランティーノは、2003年に出演した『ハワード・スターン・ショー』のインタヴューにおける物議を醸した発言を撤回した。発言内容は、ロマン・ポランスキーによるレイプ被害者で、当時ティーンエイジャーだったサマンサ・ゲイマーに関するものだった。

「彼女自身や彼女に対する犯罪に関する勝手な思い込みによる私の傲慢な発言について、サマンサ・ゲイマーさんへ正式に謝罪したい」と、映画監督タランティーノは声明の中で述べた。「15年が経ち、自分自身の大きな過ちに気づいた。ゲイマーさんがロマン・ポランスキーにレイプされたのは事実だ。司会のハワードがポランスキー問題を話題にした時、私は挑発するように、わざと事実でないあまのじゃく的な発言をしてしまった。ゲイマーさんの気持ちも考えず、本当に申し訳ないと思っている。ゲイマーさん、私は無知で無神経でした。そして何よりも発言内容は誤りでした」

タランティーノの謝罪は、ニューヨーク・デイリー・ニューズ紙に掲載された、彼の過去の発言に対するゲイマーからのコメントを受けたものだった。「私は怒ってはいません。でも15年が経ち事実を知った後で、彼が間違っていたことを理解してくれたらよいと思います」と彼女はコメントしている。「私の代わりに誰かが怒ってくれる必要はありません。私は問題ありませんから」

2003年のインタヴューでタランティーノは、ゲイマーを“パーティ・ガール”と呼び、「彼女の方が当時42歳だったポランスキーとの関係を求めた」と発言した。「彼は13歳の娘をレイプしていない」と司会のスターンに述べた。「彼は未成年者とセックスしただけで、レイプではない」

ポランスキーは1977年、14歳未満の子どもに対するドラッグを使用してのレイプ、強姦、わいせつ行為など5つの犯罪容疑で逮捕された。彼は未成年者との不法な性行為に関して罪を認めたが、直後に国外逃亡している。

タランティーノによるハワード・スターンの番組でのインタヴューは、映画『キル・ビル』撮影中に起きた過失について、出演者だった女優ユマ・サーマンがタランティーノを告発したことをきっかけに、発掘された。ニューヨーク・タイムズ紙にサーマンが語ったところによると、2003年に公開された映画の撮影中にタランティーノは、危険を承知の上で彼女をスタントマンなしで運転させたという。

「車を運転させた私に罪があるが、今言われているような意味での罪とは違う」と告発を受けたタランティーノは、オンラインマガジンのデッドラインに語っている。「彼女にスタントさせたことは、私の人生最大の後悔だ」。

Translation by Smokva Tokyo

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