『PUBG』を超える?ロシアのゲーム会社が狙う戦闘ゲームの次なるレベル

開発者の母国ロシアの、戦火で荒廃した架空の都市に舞台を設定したウルトラ・リアルな戦術アクションゲーム『タルコフ』

『PUBG』は優しすぎ?ロシアを拠点のゲーム・スタジオはウルトラ・リアル戦闘ゲームのさらなる次元へのレベル・アップをどのように狙っているのか?

どんな戦闘ゲームでもカラシニコフ自動小銃の乾いた銃声やサイレンサー・ピストルのかすかな音でも、飛び交う銃弾のどれであれ、死亡するのはごく当たり前の出来事だ。そういうことになっているのだ。しかし『カウンターストライク』などの従来の戦闘ゲームであれば、キーを1回押すだけで元通りに楽しめる。バトルステイトの『タルコフからの脱出』の世界ではそれほど物事はやさしく進まないのだ。いったんやられてしまったら、こちらの頭を撃ちぬいたスカベンジャー(腐肉食い)が、苦労してゲットした装備も何もかも身ぐるみはいでいってしまい、もう取り戻せないのだ。スタジオのトップの二キータ・ブイヤノフが言うには、このたった1つの設定こそが、『タルコフ』の設計哲学全体の要なのだ。「従来の戦闘ゲームでは、プレイヤーは何を失っても本気で気にしないですんでいた。」とニキータは語る。「これが怖くなれば、全体が変わってくる。このゲームはみんなをつかむだろう。それこそ、『タルコフ』の全てさ。」

二キータは『タルコフ』を“ハードコア”なゲームと表現している。またそれは見ればすぐにわかることだ。開発者の母国ロシアの、戦火で荒廃した架空の都市に舞台を設定した、『タルコフ』はウルトラ・リアルな戦術アクションゲームだ。『オペレーション フラッシュポイント』や不人気だった『アルマ』シリーズを思わせる構成で、苦労して自分の装備をカスタム化、手足のそれぞれのダメージをも再現してくる。熱狂的な『オーバーウォッチ』の乱闘プレイとは異なり、『タルコフ』でのレイドは残酷かつ簡潔だ。最高にハイスペックな装甲で断続的な1対1の銃撃戦をしのいでいく。これはこのジャンルのベテラン・プレイヤーが待望してきたものだ。そしてまだ熟練していない場合は、このゲームの最初の数時間は少し厳しすぎるものになると言っても過言ではない。二キータはこうまとめる。「新参者はすぐ死ぬことになる。何度も。すごく苦しい思いをする。その環境に適応しなくちゃならないんだ。」

とはいえ、実際にこの準備を整えた戦士たちとの戦いに奮闘するのであれば、『タルコフ』では別の役割も用意されている。無名のスカベンジャーのロールである。AIに統制された生き残りとして、薄暗い森でうごめき、『タルコフ』の“レイド”の倉庫を破壊するのだ。

Translated by LIVING YELLOW

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