当事者たちの本音に迫った「最後のジェダイ」制作密着ルポ

『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』から。デイジー・リドリー演じるレイ(JONATHAN OLLEY/© 2017 LUCASFILM LTD)

 
最終的に彼はエイブラムスの案に同意したが、その主な理由の一つは劇中でルークの名前が頻繁に登場することに気づいたためだったという。彼曰く、その回数は50回以上に上るそうだ。「映画史上最高とは言わないまでも、僕のキャリアにおける最高の登場シーンであることは確かだよ」

ジョンソンはハミルにこう語りかける。「今作のストーリーについて考え始めた頃に、僕が思いついたアイデアについて話したかな?」。そう切り出した後、彼は続ける。「『もしルークは目が見えないとしたら? 彼が盲目のサムライだったとしたら?』その案がボツになって、さぞ安心しただろうね」(そのアイディアを思いついたのは、2016年のスピンオフ作『ローグ・ワン』に盲目のフォース使いが登場する以前のことだと彼は付け加えた)

ハミルは笑い、その案が採用されていた場合を想像してこう話す。「ルーク、崖に近づき過ぎだ!」

ハミルが「幻滅したジェダイ」と表現する、ジョンソンが考案したルークのキャラクター設定には議論を要したという。「微笑ましい話ではないよ」。ハミルはこう続ける。「僕の一部だからね、簡単には譲れなかった」。ジョンソンが考案したルークのキャラクター設定に、当初ハミルははっきりと異を唱えたという。「そこから議論が始まったんだ」。ジョンソンはそう話す。「何度も話し合いを重ね、自分のアイデアをはっきりと伝えた後で、僕は修正を加えていった。自分自身を納得させることは容易ではなかったけど、最終的にはすごくいい結果につながった。そういう経緯があったからこそ、最後にはマークと確かな信頼関係を築くことができた。意見の相違を認めた上で互いに歩み寄っていく、そのプロセスが僕らの距離を近づけてくれたんだ」


© 2017 LUCASFILM LTD.

ルークが自らを孤立させた経緯について、ハミルは自分なりに考えていたという。ロックを愛し、キンクスのデイヴ・デイヴィスとも親交が深い彼は、ビートルズのドキュメンタリーを観ながら、崩れ去ったヒッピーたちの夢について考えるようになった。「『あの頃、人々は愛と平和こそがすべてだと信じていた』。リンゴはそう話しながらも、そのムーヴメントがいかについえたかを語っていく。僕は当時のことを思い出していた。あの頃、人々は自分たちが力を握ることで、この世から戦争はなくなると信じていた。大麻が合法になるともね。笑ってそう付け加えたハミルは続ける。「僕もその一人だった。そしてあの頃感じた失望を、ルークに重ね合わせようとしたんだ」(現時点では、ルークが数多くのジェダイを育成し、カイロ・レンがその一人だったことが明らかになっている)。

Translated by Masaaki Yoshida

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