オジー・オズボーン「俺は引退しない」:ファイナル・ツアーについて語る

彼の考えでは、やっと人生のバランスを上手く取れるようになっただけらしい。「これまで素晴らしい出来事をたくさん経験してきたし、本当に最高の音楽人生だと思う。でもね、ここらで少しスピードを落とす必要があると思うんだ」とオズボーン。そして、子供の成長を何年も見逃してしまった経験から、今後は家族との時間をもっと増やしたいと思っているとも。「俺は爺ちゃんライフをエンジョイしたいね」と最近また孫が生まれたオズボーンが提案した。「これ以上オズボーン一族の成長を見逃したくないんだよ」

とは言え、パフォーマンスへの情熱を失ったわけではない。「もしオジー・オズボーンのコンサートに一度でも来たことがあるなら、その面白さは知っていると思う。俺自身がロックンロールだからな。ファンが喜んでくれれば、俺も楽しいってもんだよ」 この最後の世界ツアーでオズボーンのバックバンドを務めるのは、長年一緒にやってきたギタリストのザック・ワイルド、ベーシストのロブ・“ブラスコ”・ニコルソン、ドラマーのトミー・クラフェトス、キーボーディストのアダム・ウェイクマン。オズボーンが言う。「信じられないことに、サバス以来一番長く一緒にやっているギタリストがザックなんだよ。あいつの何がそんなに良いのか俺にもわからないけど、ザックと上手く行っていることは非常に嬉しいことだ」

オズボーンは「ノー・モア・ツアーズ2」のセットリストもすでに考え始めている。「じっくり考えてメモを取ったりはしていないけど、「パラノイド」と「クレイジー・トレイン」はマストだろうな。俺がやりたいのは「ママ、アイム・カミング・ホーム」と「ノー・モア・ティアーズ」。とにかく、選択肢が多すぎて。(アルバム『月に吠える(原題:Bark at the Moon)』収録の)「暗闇の帝王(原題:Waiting for Darkness)」もやろうかとも考えていた。この曲もけっこういいし、一度もライブで演奏したことがないから」

今回のツアー用にブラック・サバスの楽曲を覚えたかとオズボーンに尋ねたところ、「いいや、ブラック・サバスは全くの別物さ。ブラック・サバス時代の俺はブラック・サバスというバンドのボーカリストだったってだけだ。今の俺はオジー・オズボーンで、サバス時代よりも自分がやることを制御したり、管理できたりしている」

このツアーが終わると新しいアルバムを作るかもしれないとまでオズボーンは言っている。すでに「8〜9曲分のアイデアがある」と言い、完成したらライブを行う予定らしい。

そして、当たり前だという口調でオズボーンが続けた。「それが俺のやっていること、つまり俺の仕事だよ。俺が『仕事』って呼ぶものは自分が情熱を傾けていることだ。この仕事は俺の人生で最高の恋人さ。ロックバンドに参加して、ライブを観に来てくれたファンの前でプレイできているんだからな」

Translated by Miki Nakayama

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