オスカー女優を怒らせた米トーク番組の人気ホスト、悔いなしと語る

ケリーの抗議は続く。フォンダがセレブ活動家として、反ベトナム戦争を掲げ社会問題への抗議活動に参加していた若い頃の話を持ち出した。特に指摘したのが、1972年にフォンダがハノイに行ったときの出来事だ。今ではあの時代を象徴すると思われているが、当時は真意が不明だった北ベトナム軍の高射砲に座るフォンダの写真が世に出て、それによって彼女が「ハノイ・ジェーン」と呼ばれるようになったこと、そして評論家たちが彼女を「売国奴」と呼ぶようになったことを指摘した。

「ベトナム戦争中の彼女がアメリカ軍に何をしたのか、ちゃんと見て欲しい」とケリー。「退役軍人の中には今でも彼女を『ハノイ・ジェーン』と呼ぶ人が多い。だって彼女はハノイでアメリカ軍に恥をかかせるようなラジオ放送をしたのだから。その上、アメリカ軍パイロットたちを撃ち落とした高射砲の上に座ってポーズを取った。そして、アメリカ人の戦争捕虜を偽善者で嘘つきと呼び、彼らが拷問を受けたことを『理解できる』と言ったのよ。何年も経って、彼女は高射砲に座ってポーズを取った写真を謝罪するハメになったけど、それ以外のことは一切謝罪していないじゃない」

「ところで、彼女は今でもアメリカを『誇りに思わない』と言うのよ」とケリーが続けた。「彼女の高潔な憤りは行き過ぎているわ。彼女は美容整形もその括りに入れたの。彼女はアメリカ国内の年配女性が置かれているひどい状況について話し合いたいと言っていた。でも正直な話、何をどうすれば不快になるかを彼女が人にレクチャーする権利なんてないわよ」

もちろんフォンダ自身、70年代初めに撮影した問題の写真に対する後悔の念を何年も言い続けてきた。「あの写真が与えた影響がどんなものか理解しているし、私自身も悲しみを感じるので、可能であれば時間が許す限り退役軍人たちと膝を交えて話すようにしています」と2015年にメリーランド州フレデリックで抗議者たちと面会したときにフォンダは述べている。「今でも心が痛いし、これは墓場まで持って行く痛みです。私は本当に大きな間違いを犯しました。そして、その間違いによって人々は私を兵士の敵と見なしたのです」

「避雷針のように身代わりとなって抗議や非難を受けました」とフォンダが続けた。「私と軍隊が敵対して見えるように、ある有名人が操作したのですが、それは真実ではなかったのです。でも、そう見えてしまった。私は便利なターゲットだったのです。それが私の見解です」




Translated by Miki Nakayama

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