世界を制したエド・シーランの「現実」と付き合う方法

4月に来日するエド・シーラン。ローリングストーン誌 2017年3月23日号のカバーストーリーにて( Photograph by Peggy Sirota)


問題に立ち向かえと父親に教えられたが、シーランはユーモアの方が好きだ。「俺が知っている赤毛の連中のほとんどが社交的で面白いんだよ」と言って続ける。「基本的に、彼らはまず何よりも先に冗談を言う。ほら、俺のファースト・アルバムはオレンジ色だろう。オレンジ色にした理由がちゃんとあるんだ。俺が一番先に(赤毛だって)言ってやるってのが理由だ」。あの頃の自分は自ら選んだキャリアにかなり影響されていたと、今のシーランは思っている。「ミュージシャンになろうと思ったきっかけは、人に愛されたい、みんなに好かれたいという気持ちだったのさ」

シーランは2007年、16歳で学校を退学し、ロンドンに引っ越した。演奏を始めた彼はギターの弾き語りのオープンマイクで三振をくらう。しかし、ヒップホップ・クラブ、コメディショー、ジャズのオープンマイクで観客に気に入られた。「どこもシンガー・ソングライターが出演するのが珍しい場所だったから、出るだけで目立ったってこと」と当時を思い出してシーランが言う。


2005年にアイルランドのゴールウェーでバスキング中の14歳のシーラン(John Sheeran)

2010年、アサイラム・レコードの代表ベン・クックがオンラインでシーランの動画を見た。クックは視察するために彼のライブに何度も足を運んだ。その一つが、客席の真ん中に置いた椅子の上に立ち上がってアンプラグドでプレイしたサウサンプトン(イギリス)でのライブだ。クックが言う。「彼はラップをやっていて、観客は真剣に聞いていた。その後、女の子たちが熱狂するロマンチックな曲も演奏したよ」。このライブの直後、クックはシーランと契約を交わしたのである。

Translated by Miki Nakayama

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