オカダ・カズチカ流、「楽しさ」を超えた「遊び」のプロレス道

愛車のフェラーリとともに立つオカダ・カズチカ(Photo = Shuya Nakano, Hair and Make-up = Raishirou Yokoyama 撮影協力:コーンズ 芝 ショールーム)


チャンピオンとして「楽しむこと」を考える


― プレッシャーは楽しめるタイプですか? 1.4東京ドーム(WRESTLE KINGDOM 12 in 東京ドーム)では4年連続のメインイベントを飾ります。プロレスラーにとって東京ドームでメインイベントに立つというのは、まさしく夢の舞台でもあると思うのですが。


オカダ プレッシャーは楽しんでいますね。普段から何でも楽しもうとする気持ちの方が強いと思います。この前も、オーストラリアに日本からは新日本の選手として僕1人で行ったんですが、ちょっとワクワクしてしまって。ビザに不備があって入国できないとか、何かハプニングが起きないかなって。誰かと一緒にいるときだったら面倒だし大変だなって思うんですけど、1人だったら楽しめます(笑)。東京ドームでの試合に関しては、よくファンの方から「緊張しますか?」って言われるんですが、もちろん緊張がないわけじゃないけど、自分が求めていた憧れの舞台じゃないですか。その場所で試合ができるのにガチガチで臨む必要はないと思いますし、そこで試合をしたいからするわけで、楽しいことができるなら楽しまなきゃダメだよなって考えることの方が多いですね。


― その気持ちが空回りしちゃうことはないんですか?


オカダ いや、そもそも楽しもうと思っているから、もしダメだった場合でも「楽しかったからいいか!」って気持ちで終われている気がします。プロレスに関しては楽しいことしかないので。

― 自然体でいられる。


オカダ そうですね。周りに流されないってところがあると思います。頑固な部分もなんだかんだ残っていて、そこはちょっと曲げられないなっていう部分もある気がします。試合直前や試合中は楽しめないですけど、常に楽しむという姿勢でいれば、終わってみたら楽しかったって言えると思うんですよ。だから、自分が負けても楽しかった試合ってたくさんあるんです。僕が負けてお客さんが大喜びしている試合は、逆の見方をすればお客さんに認められている気がするんです。あのオカダを倒した! オカダが負けた!って。それでお客さんが興奮して立ち上がっている姿を見たら、自分も認められている気がするというか。3カウントが入っても、お客さんがワー!って熱狂しているシーンを見たら、勝負には負けたけど、これだけ盛り上がったから楽しかった、いい試合だったなって思えることもあります。もちろん勝った試合の方がうれしいですけど、楽しいっていう気持ちに勝った負けたはあまり関係ない気がしますね。だから、毎回楽しめているんだと思います。

― そういう感覚って、等身大のプロレスラーがさらに一つ上のレベルに行くには、必要なことなのかもしれませんね。

オカダ 楽しいを超えて、最近は“遊ぶ”という気持ちですから(笑)。遊ぶっていうのは究極のゴールかなと思えてきて。もちろん手を抜いているわけじゃないんですけど、そういう気持ちを持てるようになったら、仕事という意味ではゴールなんじゃないかなと。楽しいときもあるけど、つらいときもあって、そういう浮き沈みがあるなかで仕事をするのは当たり前のことですよね。でも、遊びながら仕事をして文句を言われない人ってなかなかいないじゃないですか(笑)。気持ち的にはそれがラクで、最高のゴールだと思います。

― そう考えると、新日本プロレスのマットは最高の遊び場であると言えますね。いろいろなタイプのレスラーがいますし。


オカダ そうですね。2017年もそれこそケニー(・オメガ)を倒したと思ったら、次から次へ名乗りを上げるレスラーが出てきたわけで、そういう意味でモチベーションは常に上がっていますね。対戦相手のこともそうですし、世間に対してどうやったらプロレスが盛り上がるだろうかとか、まだ足を運んでいない地方に行ってみたいとか、やりたいことはまだまだたくさんあるので、そういう要素もモチベーションにつながっています。

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