小林武史が語る、ファレルが100年後に託す地球温暖化へのアクション

2017年11月13日(月)、上海にて行われた「ルイ13世」のシークレットイベントに出席した、小林武史氏


世界的なお酒のブランドが、映画・音楽を使ってこういう企画をディレクションしたという、そのエディット感覚がとてもユニークですし、いい時代になったなと。ヨーロッパ発のブランドが、グラミー常連のアメリカのアーティストを招いて、上海でパーティを開催する。しかも100年後まで誰もその曲を聴けない。「遊び」が徹底してますよね。だって100年後には誰も生き残ってないわけだし、それだけでも注目させる要素がある企画ですよ。

上海では自転車のシェアが当たり前になってきていて、バーコードをスマホで読み取って、みんなで乗るんです。以前は雑多な自転車がすごい密度で走ってるイメージだったのに、どんどんエコ化されている。バイクも電動バイクになってるし、おそらく車に関しても、日本よりちょっと早い段階でEV化していく傾向があると思う。中国の大気汚染の問題とか、やっぱり切実だという背景もあると思いますが、そういう意味での二面性が感じられてよかったです。エコ化に象徴される上海のスマートさと、パーティで盛り上がろう!みたいな「遊び」の部分。会場の雰囲気もそんな印象でした。



仏Fichet-Bauche 社が設計した特別な金庫の中にレコードと一緒に保管される「ルイ13世」。


実際、エスタブリッシュというかハイエンドな人たちだけじゃなく、いろんな人たちが会場に集まっていて、その場だけでしか見れない風景を作り上げていたと思います。やっぱり、何かしらのメッセージを伝える場のイベントっていうのは、伝えたいことを理解してる人だけが集まるだけじゃなく、ざっくりとした興味で来てもらうことも大切だから。そういう人たちに何か信号のようなものを発信して、彼らがそれを持ち帰るということが大事。毎回同じ顔ぶれで盛り上がるのもいいけど、広がりという点で考えるとね。

自由と責任っていうのは、押しつけられるものではなく、生きてるっていうことを考える上で大事なものである。そういうことが今回はうまく伝わっていたんじゃないでしょうか。

僕は普段からブランデーが好きなんだけど、ルイ13世のバランスのとれた味というのは素晴らしいです。そんなお酒のイメージが視覚化されていて、僕はよく「相対化する」って言うんですけど、始まり方と終わり方を含めて、ちゃんと意味のあるイベントだったし、素敵な音楽だったと思います。


小林武史
音楽プロデューサー、キーボーディスト。80年代から現在まで、Mr.Children、Salyu、back number といった数多くのアーティストのプロデュースを手掛ける。2003年に「ap bank」を立ち上げ、自然エネルギーや食の循環、東日本大震災の復興支援など、さまざまな活動を行っている。http://www.oorong-sha.jp/


ルイ13世 オフィシャルサイト
www.louisxiii-cognac.com

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