ドアーズ『ハートに火をつけて』:知られざる10の事実

(Photo by Mark and Colleen Hayward/Getty Images)


9.「High」というフレーズはバンドにとってのタブーだった


1967年9月17日、『エド・サリヴァン・ショー』に出演したザ・ドアーズは、以降CBSへの立ち入りを無期限で禁止されている。同局の方針に従い、バンドは出演前に『ハートに火をつけて』に登場する「最高にハイだ」という歌詞を「最高の気分だ」に置き換えることに同意していたにもかかわらず、モリソンが番組で歌ったのは前者だった。番組のプロデューサーと関係者たちは激怒し、恒例となっていた出演者との握手をサリヴァンが拒否したため、終演後は即座にPurina Dog Chowのコマーシャルが放送された。

バンドはその一件を少しも気にかけていない様子だった。「『お前らは2度と出演させない!』って言われたよ」デンズモアは『Classic Albums: The Doors』でそう語っている。「俺たちはこう返してやった。『もう十分さ。やりたかったことを思い切りやってやったからな。ありがとよ!』」

それ以前にはバンドがルールに従ったケースもあった。『ハートに火をつけて』のオープニング曲『ブレーク・オン・スルー』は、満場一致でアルバムのファーストシングルに選ばれた。しかしロスチャイルドは、『She get high』というフレーズのリフレインが、ラジオでのエアプレイに影響することを危惧していた。「ラジオでのエアプレイを期待するなら、あの部分はカットすべきだと彼は主張した」2015年にデンズモアは、フォーブス誌にそう語っている。「メンバー全員しぶしぶ了承したよ」結果的に、モリソンのむせび泣くようなシャウトへと続くそのフレーズは「She get!」に変更された。



意味を持たないにもかかわらず、そのフレーズは人々の記憶に強く残った。1999年に発表された『ハートに火をつけて』のリマスター盤では、オリジナルの「She get high」が採用されているが、その変更は古くからのファンの強い反発を招いた。

Translation by Masaaki Yoshida

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