メタリカ、『ブラック・アルバム』以降の人気ソング・ベスト10

2位『ブリーディング・ミー』

『ロード』と『リロード』の中でも最も長尺の曲のひとつである『ブリーディング・ミー』では、ジェイムズ・ヘットフィールドのアルコール依存に対する苦悩と克服への切実な思いが歌われている。「自分の中に潜む悪魔を追い払おうと必死だった」彼は2001年の取材でそう話している。「セラピーに通うようになって初めて、自分の中に巣食う闇の存在に気づいたんだ」彼は数年後にその闇と正面から向き合うことになるが、『ブリーディング・ミー』ではその存在に気づいた瞬間の恐怖感が描かれている。シングルカットこそされなかったものの、ファンの間では長く愛され続けている。2012年に開催された『ブラック・アルバム』の20周年記念ツアー以降、同曲はライブで一度も披露されていない。


1位『ザ・アウトロー・トーン』

身近な人物の死をテーマとする、『ロード』の最後を飾る約10分におよぶ同曲は、クリフ・バートンに捧げられたものだと考えられている。「時計を粉々に破壊したい衝動に駆られるんだ」ジェイムズ・ヘットフィールドはそう歌う。「交通事故で派手に死ぬのも悪くない / 時はいつだって俺に味方してはくれなかった / 俺はただ待ち続ける この命が尽きる瞬間まで」原曲は長いアウトロで締めくくられていたものの、アルバム全体の尺を縮めるためにその部分は削られる形となった。しかしなお、『ザ・アウトロー・トーン』はバンド史上最も長尺の曲の一つとなっており、そのためか同曲がライブで披露されたのはわずか13回にとどまっている。

Translation by Masaaki Yoshida

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