U2ボノ、トランプを激しく非難「アメリカン・ドリームは生きている」

ラスベガスのコンサートで、トランプを非難したボノ。 (Photo by John Shearer/Getty Images)

U2のボノはラスベガスのコンサートでドナルド・トランプの陰気な巧言に、希望に満ちたメッセージで応戦した。

先日ボノは、ドナルド・トランプが大統領に選出されたら"アメリカ史上最悪の事態"だと警告したが、ラスベガスで行われたiHeartRadioフェスティバルで披露した『ディザイアー』のパフォーマンス中、そのトランプ共和党候補による気の滅入るような数々の巧言を、希望のメッセージに変えて観客に訴えた。

ボノが、「みんな、自分の車をギャンブルに賭ける準備はできたか?」と客席に問いかけると、トランプが「これ以上、何を失うものがある?」と黒人有権者の弱みにつけ込むスピーチの映像と、ラスベガスのサイコロまかせのギャンブル映像がステージの大きなスクリーンに映し出された。さらにボノは、「みんな、アメリカン・ドリームをギャンブルに賭ける準備はできたか?」と問いかけると、トランプが「アメリカン・ドリームは死んだ」と断言する映像が流された。

ボノは、客席に向かって「アメリカン・ドリームは生きている!」と叫ぶと、『ディザイアー』のパフォーマンスを続けた。

普段は二大政党の間で中立の立場を保つボノだが、トーク番組『チャーリー・ローズ』で、トランプの外国人を冷遇する政策、本来の共和党の理念を失墜させるような政策を激しく非難した。

「トランプは共和党員なんかじゃない」とボノは続けた。「彼は党を乗っ取っただけだ。さらにアメリカのアイデンティティまで壊そうとしている。これは我々全員にとって本当に深刻な状況だと思う。道理をわきまえた人間は、こんな男が自分の国をカジノに変えてしまうのを黙って眺めていてはいけない」。

Translation by Sahoko Yamazaki

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