ブラッドポップ、レディー・ガガの新曲『パーフェクト・イリュージョン』の制作を語る

ーあなたとロンソン、そしてパーカーというメンバーの中で、彼女はソングライティングの面でどの程度関わっているのでしょうか?

『パーフェクト・イリュージョン』は彼女が手にしたタイプライターとギターから生まれた曲だよ。曲作りに一切関わらないポップスターもいるけど、彼女はそうじゃない。電車の運転手に例えるとしたら、彼女は後ろから指示を出すのではなく、先頭車両に乗って速度をコントロールするタイプなんだ。もちろん僕たちはさまざまなアイデアを出したけど、それをまとめ上げて形にしたのは、紛れもなく彼女自身だよ。

ーあなたはどういった経緯で、この曲に参加することになったのでしょうか?

僕はもともと彼女のファンだったけれど、僕をこのプロジェクトに加えたのはマーク・ロンソンだった。今あるアーティストのアルバムを手がけているところなんだけど、それを耳にした彼が連絡してきたんだ。5月の終わり頃だったかな。僕はマリブに飛んで彼と合流し、数日後にケヴィンがチームに加わるやいなや、この曲が完成したんだ。ここで過ごした数カ月間はあっという間だったよ。

ー誰が何を担当したのか、具体的に教えてもらえますか?

ケヴィンが持ち込んだデモの完成度がすごく高くて、全員が気に入ったんだ。マークはレコーディングとアレンジのプロで譜面が書けるし、ケヴィンは楽器が弾ける。僕は演奏がまるでダメで、プロのミュージシャンと呼べるレベルじゃないんだ。ケヴィンはエイブルトン(作曲ソフトウェア)を使うこともできたから、僕とマークの架け橋のような存在でもあった。アナログとデジタル、そして伝統的なソングライティングがうまくミックスされた素晴らしいセッションだったよ。

ーレコーディングはどこで行われたのでしょう?

大部分はマリブとニューヨークだったけど、彼女の自宅でも何日か作業してた。都合がつく時に都合がつく場所に集まるようにしていたんだ。ヴォーカルはニューヨークのエレクトリック・レディで録った。ロスの郊外にあるマリブのシャングリラ・スタジオは、個人的にもすごく気に入ったよ。制作に集中するには、あの街は刺激が多すぎるからね。スタジオの周辺は都市の喧騒とは無縁で、まるで農場にいるような感覚だったよ。

ーあなたたち4人が揃って作業する現場の空気とはどういうものでしたか?

最初から最後まで、一貫してポジティブなムードだったね。近所の風変わりな子どもたちが、日曜の午後に集まって遊んでるような感覚だったよ。まるで古くからの付き合いのように、みんなすごくリラックスしてた。それでいて、求められるクオリティと達成すべき目標については、全員でしっかり共有できていたんだ。

Translation by Masaaki Yoshida

RECOMMENDEDおすすめの記事


RELATED関連する記事

MOST VIEWED人気の記事

Current ISSUE