オジー・オズボーンが語る、ブラック・サバスのラストツアーと、カントリー界に進出しない理由

ブラック・サバスの終わり、息子とのテレビ共演、まだ引退しない理由について語ったオジー・オズボーン。(Photo by Ilya S. Savenok/Getty Images)

"プリンス・オブ・ダークネス"が、新しくスタートしたテレビ番組、ヒトラーの小陰茎症疑惑、引退しない理由について語る。

ブラック・サバスは2016年9月現在、『ジ・エンド』と題した"最後のツアー"を行っているが、オジー・オズボーンはこのツアーが新たな始まりのように感じているという。11月までアメリカを回り、2017年2月にバンド結成の地、イングランドのバーミンガムで行われる公演で幕を閉じるこのさよならツアーでは、バンド史上最高のステージが披露されている。「昔はツアーに出ることが嫌いだった」とオジーは言う。「でも今はツアーが楽しいね。ドラッグでハイになるヤツはいないし、酔っ払うヤツもいない。かなり良いライヴになってるんだ」。

2016年1月にツアーを開始したバンドは、最後のアルバムを制作するよりもツアーを選んだ。オジーはこの理由を「アルバム1枚完成させる頃には、俺たちは70代になってしまうさ」と説明する。また、レコード業界の現状も理由の一つだという。「前みたいにアルバムを売って稼ぐことができないんだ。俺たちに満員のライヴができないなら、俺はツアーをしてないさ。みんながライヴを見たいと思ってくれることは、有り難いことだよ」。

オジーの私生活はというと、また別問題だ。このインタヴューの後、性依存症のためにセラピーを受けることを発表したが、妻のシャロンとの問題を抱えた関係については「良好だよ」としか答えないだろう。そんなオジーではあるが、2016年の予定は全てこなすという。

ツアー以外にも、スリップノットとタッグを組み、Ozzfestをカリフォルニア州で復活させる。これは最初で最後のイベントで、ブラック・サバスも9月24日に出演することが決まっている。オジーはまた、米ヒストリー・チャンネルでスタートした、息子のジャックと一緒にさまざまな歴史スポットを車で訪ねる番組『Ozzy & Jack’s World Detour』に出演している(米東部時間、日曜日10時に放送中)。「ツアーの合間にやってるから、休みがないんだ」と、オジーは語る。「でもいいんだ。ジャックとは仲良くやってるよ」。

─82年に、アラモで立ち小便をして逮捕されていますよね。番組でアラモを再訪していますが、再び足を踏み入れることに不安はありましたか?

うん。プロデューサーたちに「アラモに行けば、何か起きるんじゃないかな」って警告してたんだよ。それで俺たちが着くと暴動だぜ。(大勢の人が現れて)怒り狂ってた。あれは怖かったよ。

─そこで、80年代に逮捕されたのは酔っ払っていたからで、立ち小便をしたことが原因でなかったことを知ったのですよね。それが分かって気持ちが楽になりましたか?

変わらなかったね。逮捕されたことに変わりはないから。

─息子のジャックと番組で共演することは、どのような意味があったのですか?

長い間、俺はいつもツアーをやってるか、ドラッグをやってるか、何かで刑務所に入ってるかだった。それで、「彼も2番目の子供が産まれて、身を粉にして働いてる。やるべきだな」って思ったんだ。

─第二次世界大戦マニアですよね。興味を持ったきっかけは?

俺は48年生まれのイングランド育ちだから、爆弾が落とされた跡地で遊んでたんだよね。そのクレイジーさに興味を引かれたわけ。ヒトラーが本当に、自分に従う人と世界を征服するつもりだったとしたら、マジでイカれてたんだろうな。あいつロシアを侵略しようとしたんだろ・・・あの、4つの時間帯にまたがる国をだぜ。300万の男たちが進軍したって、長くは持たないさ。

Translation by Miori Aien

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