レイジ・アゲインスト・ザ・マシーンのティム、新バンドのウォクラットについて語る

プロフェッツ・オブ・レイジとレイジ・アゲインスト・ザ・マシーンのベーシスト、ティム・コマーフォードが、荒削りなプログレ・パンク・トリオ、ウォクラットについて語る。(Photo by Travis Shinn)

プロフェッツ・オブ・レイジのツアーに参加するティム・コマーフォード率いる荒削りな新トリオ、ウォクラットのニュー・シングルを聴く。

この夏、ティム・コマーフォードは、ふたつのバンドでの活動を楽しんでいる。現在、このベーシストは、プロフェッツ・オブ・レイジのツアーに参加し、典型的なレイジ・アゲインスト・ザ・マシーン(以下、RATM)のプロテスト・アンセムをはじめ、パブリック・エナミーやサイプレス・ヒルの人気楽曲を演奏している。それだけでなく、彼はドラマー(そしてバンド名の由来)のマティアス・ウォクラット(コマーフォードが昨年ローリングストーン誌に語ったところによると、ふたりはRATMのフロントマン、ザック・デ・ラ・ロッチャを通じて知り合ったという)とギタリストのローレン・グランジョンと結成したプログレとパンクを融合させた非常に激しいトリオ、ウォクラットとしてもライヴに出演する。

後者のバンドのウォクラットは、伝説のアンダーグラウンド・メタル・レーベルであるイヤーエイクより11月11日にリリース予定のセルフタイトル・デビュー・アルバムの準備を進めているところだ。アルバムのオープニングトラック『Sober Addiction』(下の動画を参照)のような楽曲では、ウォクラットが強烈で狂ったようなリズムで駆け抜けていくなか、リード・ヴォーカルを兼任するコマーフォードが歌ったり叫んだりする。バンドのサウンドは、ヘルメットのような90年代初期のオルタナティヴ・メタルのスタンダードを思わせるだけでなく、マティアス・ウォクラットのしっかりとしたジャズのバックグラウンドが活かされ、コマーフォードが愛するクラシック・パンクロックの要素もある。

「プロフェッツ・オブ・レイジは、よりエアロビックかつ音楽的なプロジェクトでベーシストとして参加するものだけど、ウォクラットはもっと頭や心に精神的なプレッシャーがかかるプロジェクトさ」と、コマーフォードはツアー前日に実施した電話インタヴューでローリングストーン誌に語っている。本インタヴューでは話題が多岐にわたり、ウォクラットの強烈な作曲スタイルや、RATMが偉大なパンク・バンドだと見なされていない理由、彼がスラングの多い歌詞が好きな理由、ジョン・マッケンローとのカラオケの様子などについて話してくれた。



─今回、ウォクラットとプロフェッツ・オブ・レイジのかけ持ちでツアーをする予定ですよね。

ツアーは明日始まるんだけど、会場を数日前から押さえることができてラッキーだったよ。このインタヴューを終えたら、ウォクラット(のサウンドチェック)の時間さ。俺のためじゃなくて、他のふたりのためにこの機会を設けたんだ。パフォーマンスに関しては、今回の会場は彼らが今まで見たなかで一番大きい会場になるからね。楽しみだよ。

─バンドは既に何回かライヴを実施したかと思いますが、大規模なライヴは今回が初めてですよね?

ああ、確かに。今回が初めてだね。バンドとしては、小さめのショーを合計6~7回程度しかやってないから、すごく楽しみだよ。今回のスケジュールは、だいたい3日連続で公演をした後、オフが1日ある感じさ。それが通常のやり方だし、そうすることで良いパフォーマンスができるからね。俺たちがやっているのもまさにこのやり方だね。

Translation by Shizuka De Luca

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