史上最高のパンク・ムービー25選

ライオット・ガール・ムーヴメントのドキュメンタリーからラモーンズの結成を描いたフィクションまで、本誌編集部が選出する名作パンクムービーの数々


12位『The Punk Rock Movie』(1978年)

ロンドンの伝説的クラブ、ザ・ロキシーのレジデントDJだったドン・レッツは、誰よりも近い場所でパンク・ムーヴメントの興亡を目撃した人物の一人だ。「俺の白人の友達はみなギターを手にするようになった」先日行われたSight & Sound誌のインタビューで、彼はそう話している。「そういう状況下で、俺自身も何かを始めるべきだと感じていたんだ」後にビッグ・オーディオ・ダイナマイトのメンバーとなる彼は、ザ・クラッシュやセックス・ピストルズの初期のライブから、ジェネレーションXやザ・スリッツのメンバーがストリートで羽目を外す姿までを、手にしたスーパー8のフィルムに収め続けた。ただ仲間と爆音を鳴らすことを目的としていた若者たちが、やがて世界を変えるほどの影響力を持つようになっていった経緯を記録した本作は、パンクのグラウンド・ゼロというべき時代を切り取ったようなリアリティに満ちている。DF


11位『スミサリーンズ』(1982年)

イースト・ヴィレッジの荒廃したアパートからウエスト・サイド・ハイウェイ下の空き地までを舞台とした、監督を務めたスーザン・シーデルマンが描く、ナルシストで身勝手なジャージーシティ出身の少女(スーザン・バーマン)の物語である本作は、数多くのパンクバンドを輩出した荒廃都市のドキュメンタリーという側面も持っている。アンダーグラウンドでカルト的な人気を誇ったザ・フィーリーズがサウンドトラックを手がけ、リチャード・ヘル(テレヴィジョン、ザ・ヴォイドイズ)がベッドでセックスする前に眠り込んでしまうような頼りないロックスター役で出演していたりと、パンクムービーとして無視できない内容となっている。ニュージャージーにおけるDIYシーンの隆盛が、本作ではパンク黄金期の象徴として描かれる。EGP


10位 『ジュビリー』(1978年)

デレク・ジャーマンが監督を務めた1978年発表の本作は、元祖パンクムービーと称される。シェイクスピアの演劇の舞台をモッシュピットに置き換えたような内容の本作は、反抗の手段としてのサブカルチャーの本質を思い出させてくれる。当時セックス・ピストルズはエリザベス女王2世をあざ笑ってみせたが、本作の主人公はギャングが支配する近未来の荒廃したロンドンにタイムスリップしたエリザベス1世だ。アダム・アント、ザ・スリッツ、スージー・アンド・ザ・バンシーズ、そしてトランスジェンダーの伝説的存在ジェイン・カウンティ等、当時を象徴する人々がゲスト出演した本作は、筋金入りのニヒリストもやがて欲望に屈して魂を売り渡してしまうという、後にパンクが辿る運命を予言しているかのようだ。SA

タグ:

RECOMMENDEDおすすめの記事


RELATED関連する記事

MOST VIEWED人気の記事

Current ISSUE