ビリー・ジョー・アームストロングが語る、グリーン・デイの挑発的なニュー・アルバムの内幕

─全プロセスに費やした時間は?

おそらく5、6週間ってところだったかな。でも、昼から夕方5時までっていうスケジュールだけど。夜遅くまでとかそんなことはしてないんだ。

─『レボリューション・レディオ』は、ニューヨークでデモ行進を目撃したことがインスピレーションになったと言ってましたよね。そのことについて、もう少し詳しく教えていただけますか?

管理された混乱を見てただけなんだけど、それが国中で起きてた。みんなが、気に掛けていることに対して、役立たずな気持ちになりたくないと思っているんだって思えて。そういったことを歌った曲なんだ。

─アルバムにテーマはありますか?

面白いんだ。曲は大統領選の前に書いたんだよね。隠喩をたくさん使っていて、イケてるパンク・ロッカーがやるように、誇張してるんだ。で、『バン・バン』や『セイ・グッバイ』とかで、隠喩が文字通り現実になる様子を見るのは面白いことだったし、そのことにビビったりもした。ある意味、未来を予言してるみたいなものだったから。

─『トゥー・ダム・トゥ・ダイ』は何について歌っているのですか?

この曲は他に比べてパーソナルな曲。完全な労働者階級の中で育って、どんな将来が待ち受けているか分からなくて、麻薬に溺れた子について歌ってるんだ。それから全米トラック運転手組合に入ってた俺の親父が、ピケラインに参加してるのを見てたことにも触れてる。親父がよくストライキしてたのを覚えてるんだ。この曲は、「本当に物事は変わっているのか?」っていう感じの感情が込められてる。

─『オーディナリー・ワールド』は、最後の曲にピッタリですよね。

アルバムの他の曲が強烈で、それがポップ・カルチャーであろうと俺たちが使ってる新しいアプリであろうと、全てがかなり複雑化してる。シンプルなものが欲しい時もあるよね。『オーディナリー・ワールド』は、そういうことを歌ってるんだ。

─アルバムは大統領選の数週間前にリリースされますね。歴史におけるこの瞬間の全ての混乱を反映することが意図されていたりするのですか?

自分が見てきたことに基づいてしか判断できないけど、俺が見てきた選挙の中で一番荒れてるよね。マジで異常。これ以上、激情や怒りを増やしたくない。ただ、それを反映させようとしただけなんだ。恐怖と怒りに付け込んだ選挙は、今回の選挙が初めてだね。そして、その恐怖と怒りの両方を持って、俺たちはある意味、戦うか逃げるかを迫られているような状態にあるんじゃないかな。みんなビクビクしてる。どちら側も、誰もお互いに合理的に説明しようとしないんだ。だって、みんな恐怖と怒りから逃げられないでいるし、その間に何もないから。一言で言ってしまえば、それこそこのアルバムが反映してることなんだ。でも、その問題の一部として、自分の姿も見詰め直そうとしたんだけどね。

「自分が見てきたことに基づいてしか判断できないけど、俺が見てきた選挙の中で一番荒れてるよね」ービリー・ジョー・アームストロング

─ライヴで披露することを楽しみにしていますか?

そうだね。おそらく近いうちに、日程を発表することになるんじゃないかな。ガレージで思いっきりプレイしてるけど、良いサウンドなんだ。ジェイソン・ホワイト、ジェイソン・フリース、ジェフ・マティカも戻ってきてる。仲間たちが戻ってきてるんだ。

Translation by Miori Aien

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