アリス・クーパーが分析する"奇妙な"米大統領選:「俺はトム・ハンクスに投票する」

ローリングストーン誌は、スーパーグループ、ハリウッド・ヴァンパイアーズのツアーを終え、ソロツアー中のアリス・クーパーに、『アリスは大統領』が与えた影響や米国の政治の現状について話を聞いた。

─『アリスは大統領』のレコーディングについて覚えていることは?

ジョン・レノンのお気に入りの曲だったんだ。ニューヨーク市にある俺のオフィスにやって来て、一緒にレコーディングしたものを聴いたりしてね。彼、3日連続で来たりしたんだ。廊下ですれ違った時に「良いアルバムだね」なんて言ってくれた。彼、政治が大好きだったんだ。「完全な風刺だって分かってるか?」って聞いたら、「そうだね、でも理解したよ」って言ってた。クールなことだったね。

─曲のアウトロで、「みんな問題を抱えてるけど、俺は気にしない」とあります。何よりも一番正直な公約だと思います。

ライヴでこの曲をやると、この歌詞のところで観客はいつも大盛り上がりさ。

─最近のライヴでこの曲を披露する時に、ゲストをステージに迎えてますよね。

(俳優たちが)ヒラリーとトランプのゾンビ・バージョンを演じてるんだ。握手をするところ、トランプがヒラリーの尻をつねるところ、ヒラリーがトランプにビンタするところ、ロマンティックなキスをするところ、それからまた争うところまで全部演じてもらってる。観客は大喜びさ。

─昨年(2015年)の10月に、今年は「史上最も面白い選挙」が繰り広げられるのではないかと話してましたよね。今現在も楽しんでいますか?

もちろん。カート・ヴォネガット的な感じで面白いよね。それに、みんな候補者に投票したくないってのも面白いし、ある意味本当に狂ってる。ほら、みんな反対票を入れたがってるよね。「ヒラリーが本当に好き。彼女に投票するよ」とか言ってる人を誰一人として思いつかない。そんなんじゃなくて、「トランプが嫌いだからヒラリーに投票する」っていう状況だよね。あるいは、「トランプは嫌いだけど、彼女はもっと嫌い」っていう状況。本当に誰かを支持してる人はいないんだ。

Translation by Miori Aien

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