ポール・マッカートニーが語るライヴ前のサウンドチェック・ショー:「これはマッカートニー族の儀式だ」

ツアー中の慣例となっているサウンドチェック・ショー。セットリストは毎晩変わる。ポール・マッカートニーもお気に入りのこの時間について語った。(Photo by David Wolff - Patrick/Redferns)

コンサート本番前の慣例となっているサウンドチェック・ショーは、ポール・マッカートニーもお気に入りの時間。50年前にビートルズがツアーを止めた理由をはじめさまざまなことを語ってくれた。


ポール・マッカートニーは、2016年8月現在進行中のアリーナ&スタジアム・ツアーで開催地ごとに2回ずつコンサートを行っている。夜のコンサート本番ではザ・ビートルズ時代を含め、マッカートニーがたどってきたそれぞれの時代を代表する約40曲が披露される。コンサートに先立って行われる約1時間のサウンドチェックは、スタッフやバンドの技術的なリハーサルと、VIPパッケージ・チケットを入手できた特別なファン向けのスペシャル・ショーを兼ねている。

2016年7月12日、シチズンズ・バンク・パーク(フィラデルフィア)ではマッカートニーと、彼の21世紀に入ってからのバンドメンバーであるラスティ・アンダーソン、ブライアン・レイ(いずれもギター)、ポール・ウィックス・ウィッケンズ(キーボード)、エイブ・ラボリエル・ジュニア(ドラム)が、午後遅く傾いた夕日の下で12曲をプレイした。マッカートニーのギターをフィーチャーしたブルース・ジャムで始まるサウンドチェック・ショーは、本番のコンサートと同様すべての時代を網羅し、ノリよく進められる。オープニングはギターをかき鳴らすビートルズ・バージョンの『ハニー・ドント(原題:Honey Don’t)』。オリジナルはサン・レコードのアイドル、カール・パーキンス。そして、マッカートニーがリヴァプールでの少年時代に夢中になったスキッフルを思わせる『ミッドナイト・スペシャル(原題:Midnight Special)』。『C・ムーン(原題:C Moon)』は、ポール・マッカートニー&ウイングスが1972年に発表したカップリング曲である。アルバム『ラム(原題:Ram)』のバラード曲『ラム・オン(原題:Ram On)』ではマッカートニーがウクレレを披露している。『アイル・フォロー・ザ・サン(原題:I’ll Follow the Sun)』や『夢の人(原題:I’ve Just Seen a Face)』は、ビートルズの60年代中盤の至宝である。そして、マッカートニーのソロ・アルバム『NEW』(2013年)から、『エヴリバディ・アウト・ゼアー(原題:Everybody out There)』も聴ける。

Translation by Smokva Tokyo

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