大麻はヘロインやエクスタシーと同様の危険性あり──アメリカ政府見解

アメリカ政府は、「大麻には医学的効果がない」という立場を変えないことを表明した。(Photo by Uriel Sinai/Getty Images)

アメリカ政府は、大麻を米国規制物質法のスケジュールI(違法薬物)の指定から外す考えのないことを明らかにした。しかし一方で、医療研究用の栽培の規制は緩和される。


現地時間2016年8月11日、アメリカ政府は、大麻の米国規制物質法のスケジュールI(違法薬物)としての指定を維持する意向を表明した。つまり大麻はヘロインやエクスタシー同様、DEA(麻薬取締局)の取り締まり対象から外れない。大麻は特にてんかんや慢性痛の治療に効果があるとする意見もあるが、国レベルでは今のところ大麻の使用は違法、ということになる。一方、25の州とワシントンDCでは、医療目的での使用を認める法案が通っている。ワシントン・ポスト紙は、「仮に大麻が今より規制の緩いスケジュールII(オキシコンチン、バイコジン、局所麻酔用コカイン等を含む)に指定されたとすると、それは麻薬の医療的効果を医学界に対して政府が公式に認めることを意味する」としている。

しかし同紙はまた、「今回の見解発表の裏で政府は、研究用大麻の栽培の規制を緩めるのではないか」と見ている。大麻は、規制物質法が発効した1970年にスケジュールIに指定されている。近年では、ミシシッピ大学のみが研究用大麻の栽培を正式に認可されている。しかし、今後いくつの施設に栽培許可が出るのかは不明である。

Translation by Smokva Tokyo

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