民主党全国大会におけるミシェル・オバマのパワフルなスピーチ【全文掲載】

以下、民主党全国大会におけるミシェル・オバマ氏のスピーチ全文(タイム誌より)

皆さん、ありがとう。どうもありがとうございます。私が初めてこの場に立ち、「私の夫こそが大統領にふさわしい」と皆さんに訴えかけてから8年が経つとは今でも信じられません。

私が、ホワイトハウスで日々アメリカのために尽くしてきたバラク・オバマの性格や信念、寛大さと上品さなどをここでご紹介したのを覚えていらっしゃいますか?

また、私たち夫婦の最も愛すべき娘たちについてもお話ししました。一家がワシントンへ来てすぐに始まったホワイトハウスでの生活の中で、彼女たちが、やんちゃな子どもから落ち着いた女性へと成長する姿を見るのが楽しみでした。

7歳と10歳だった娘たちが、銃を持った屈強な男性たちに囲まれて黒塗りのSUVに乗り込み、転校先の学校へ初めて登校する冬の朝のことは決して忘れません。

小さな顔を車の窓に押し付けている娘たちの姿を見て、「私たちは何のためにここにいるのだろう?」と自問しました。

その時、私は悟りました。ホワイトハウスでの生活は人間形成の場であり、この経験をいかに上手くこなせるかどうかで、成功するか破滅するかが決まる、ということを。これは、注目を浴びざるを得ない娘たちを導き、守るためにバラクと私が日々留意してきたことです。夫であり父であるバラク・オバマのアメリカ市民権や信仰に対する謂れなき懐疑論は無視するよう、娘たちに言い聞かせました。

「テレビから流れる名のある人たちの発するひどい言葉は、アメリカの本当の姿を語っていない」と教えました。

そして、「ひどい振る舞いをする人たちや、いじめっこのような人たちと同じレベルでものを考えてはいけない」と言い聞かせました。私たちのモットーは、「他人がレベルを下げても、自分たちは高いレベルを保ちなさい」というものです。

両親のすべての言動を、子どもたちは見ています。親として子どもたちの最も大切な手本とならねばなりません。バラクと私は大統領、そしてファースト・レディとして同じ志を持って役割を果たしています。私たちは自分の娘たちだけでなく、アメリカのすべての子どもたちの手本となる言動を心がけています。子どもたちはテレビを通じて私たちを観察し、学校の宿題のレポートを書いたりします。

小さな黒人の少年が私の夫を見上げ、希望に目を輝かせて言いました。「僕の髪もあなたのようになるの?」

そして(2016年)11月、私たちは投票し、重要な決定を下します。民主党または共和党、右派または左派、という理由ではなく、これからの4年間、或いは2期8年間に渡ってアメリカの子どもたちの育成をリードする人間を決める選挙です。

Translation by Smokva Tokyo

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