ルー・リードやマドンナ、ビースティ・ボーイズなど、80年代を貴重なポートレートで振り返る

サンフランシスコ開催中の、ニューヨークを拠点に活動するフォトグラファー、ローラ・レヴァインによる総合的なエキシビション『ALTHIPHOPINDYPUNK Picture Show』から、80年代に活躍したアーティストたちのポートレートの一部を紹介!

1980年から94年にかけて、ローラ・レヴァインはローリングストーン誌や彼女がフォト・エディターとして働いていた影響力のあるパンク雑誌『ニューヨーク・ロッカー』など、いたるところに写真を提供するために500以上のバンドやミュージシャンを撮影した。レヴァインはライブ撮影も数多く行っているが、チャイナ・タウンにある彼女のアパートやSOHOのロフト、あるいはニューヨークの路上などで撮影された表情豊かなポートレートで最もその名を知られている。

彼女の作品は、2016年3月25日から9月25日までサンフランシスコのデザイン・ギャラリーで開催中のエキシビション『Laura Levine: ALTHIPHOPINDYPUNK Picture Show: Intimate Portraits of Musicians, 1980-1994』で見ることができる。ギャラリーをクリックし、ポートレートの一部を見てみよう。そして、マドンナやグランドマスター・フラッシュといった、伝説的ミュージシャンとの撮影秘話を覗いてみよう。


(C)Laura Levine

ビースティ・ボーイズ(ニューヨーク、1987年)
この写真は、ビースティ・ボーイズがRun-D.M.C.との初のメジャーツアーに行くときに撮影したもので、私のお気に入りの写真の一つです。80年代の中頃、私は自分のロフトの数ブロック先にあるラッシュの事務所に出入りし始め、そこで働いていた友達に会いに行ったり、彼らの名簿にある何人かのアーティストの撮影をしました。87年にRun-D.M.C.とビースティ・ボーイズが共に『Together Forever Tour』をするまでになり、私は宣材写真を依頼されました。彼らは私の撮影した両グループの写真をツアーパンフレットに採用し、そして、なんとワクワクすることでしょう!ツアーTシャツにも私の写真が使われたのです(あのとき「もっとTシャツをちょうだい」と頼まなかったことを、今でも後悔しています)。この写真は、誰かが明らかに気の利いた冗談を言った一瞬を切り取ったものですが、それがどんな内容だったのかが、どうしても思い出せないのです。


(C)Laura Levine

ボーイ・ジョージ(ロンドン、1982年)
1982年の夏、私はイングランドで、まだアメリカに上陸していない多くのブリティッシュアーティストたちの撮影や、音楽週刊誌『サウンズ』の仕事をして過ごしました。カルチャー・クラブはイギリスでは多くの雑誌に紹介され始めたところでしたが、アメリカではほとんど無名のバンドでした。撮影中に、彼はファースト・シングル『君は完璧さ(原題:Do You Really Want to Hurt Me)』のテストプレス盤を手渡され、彼はそれをレコード会社に戻し、そして私たち2人は初めてそれを聴きました。私は直感で「この曲はヒットする!」と感じました。

Translation by Yuka Ueki

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