ポップ・パンク史上最高傑作は?人気洋楽アルバム10選

(Photo by Dick Loek/Toronto Star via Getty Images)

ブリンク182、グリーン・デイ、そしてラモーンズによる、ポップ・パンクの最高傑作を振り返る。

ポップ・パンクがメインストリームとして認識されるようになったのは90年代中頃。だが70年代にはすでに、さまざまな形を取りながら現れ始めていた。40年後の現在もポップ・パンクは主流を占め、ロックの中でも人気のジャンルである。そして今もなお、郊外での暮らしや、失恋、家庭問題にうんざりした新世代のティーンエイジャーに寄り添う音楽である。ここに至るまでの道のりで、グリーン・デイやブリンク182といったバンドは、ロック・ミュージックを守る立場の存在となり、特定の時代や背景に縛られることのないモダンな音楽を制作するようになった。

今回、米ローリングストーン誌は、そんなポップ・パンクのアルバムについて、読者による人気投票を行った。お気に入りの作品がランク・インしているがチェックしてみてみよう。

グリーン・デイ『ドゥーキー』

ポップ・パンクの礎を築いたのがラモーンズだとするならば、それを広めたのはグリーン・デイである。94年に発表したサード・アルバム『ドゥーキー』は、彼らのメジャー・デビュー作であり、幼稚でバカげた90年代のポスト・グランジの起点ともいえる一枚だ。彼らのゆるい反逆は、初期のパンクのスピードと精神、そしてポップの親しみやすさの中に爽快さ見いだした。マスターベーションやセラピーについて歌った曲も、妙にアンセミックなサウンドに仕上がっている。

ブリンク182『エニマ・オブ・ザ・ステイト』

グリーン・デイのポップ・パンクが既に円熟の域に達していた99年、ブリンク182はこのジャンルの生意気な弟分としてブレイクを果たした。彼らのサード・アルバム『エニマ・オブ・ザ・ステイト』は、マーク・ホッパス、トム・デロング、トラヴィス・バーカーという最も名の知れた顔ぶれが揃った初めての作品である。その前作にあたる『デュード・ランチ』で台頭しつつあった彼らだが、『エニマ・オブ・ザ・ステイト』からシングル・カットされた『オール・ザ・スモール・シングズ』と『ホワッツ・マイ・エイジ・アゲイン?』はバンドを成功へと導き、オルタナティヴ・ロックに不遜や皮肉といった新たな余地をもたらした。ポップ・ミュージックに現れ始めたピュアなバブルガムと完全に並んだ流れであった。

Translation by Aki Urushihara

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