ベック、『モーニング・フェイズ』に続くニュー・アルバムについて語る

ベックは同アルバムに、『シー・チェンジ』のツアーにバックバンドとして参加した、マルチ・インストゥルメンタルプレイヤーのグレッグ・カースティンを迎えている。グレッグ・カースティンは、ベックのツアーに参加した後、シーア、アデル(『Hello』を共同作曲)といったアーティストのプロデュースを手掛けてきた。アルバム『オディレイ』のダスト・ブラザーズのように、グレッグ・カースティンはアップビートな『Seventh Heaven』、恋愛を歌った美しいナンバー、そしてトーキング・ヘッズのサウンドを思わせる速いテンポとヘヴィなビートのダンス曲『No Distractions』を誕生させた。60年代にサイケデリックなサウンドを轟かせた、ザ・クリエイションからインスピレーションを得たという、どもるようなビートとガレージロックのようなリフが特徴的なファースト・シングル『Dreams』は、完成までに12以上のバージョンが制作されたそうだ。「多くの曲の下地があったんだ。ある曲の一部が別の曲になったりとか、曲のコーラスがブリッジになったりとか」とベックは話す。「これは、僕の最初の数枚のアルバムの作り方に近いんだ」

スタジオで天才的な才能を発揮させるベックは、アルバムがそれが持つエネルギーに埋もれてしまうのではないかと思うことがあったようだ。スタジオセッションがツアーの間に行われたため、一貫性のあるサウンドを出すことを困難にした。ベックは、ニュー・アルバムを完成させるまでに、アルバム3枚分の楽曲を制作したという。「グラミー賞の後で、そのうちの半分はボツにして、もう一回始めたんだ。アルバムのアイデンティティを見つけるのに、時間がかかってしまった」

ニュー・アルバムは、子育てを楽しみツアーに対する新たな関心を持つ、ベックの充実した人生の新しいチャプターを捉えている。「人生を活気づけるものなんだ」。7月8日に46歳となった ベックは、こうライヴについて話した。「僕は、新たに言いたいことを持っていたいんだ。まだイメージを書いてる段階。『Where It’s At,』をやる僕たちに対して、君たちは"そう、それを求めていたんだ"っていう感じ。そして君は、また違うことをやる。それが1つのイメージになるんだ」

Translation by Miori Aien

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