ジョン・メイヤー、デッド&カンパニーのツアーを語る:「まるで宙に放り出された気分さ」

ジョン・メイヤーとビル・クルーツマン。デッド&カンパニーのメンバーとして溶け込むための努力や、バンド初のサマーツアーに臨む興奮を語った (Photo by Jeff Kravitz/FilmMagic)


ーさまざまな方法で学んだものを、ボブのギターやツインドラムとの調整など、他のメンバーとのリハーサルやステージへどのように適用しているのでしょうか? 

例えて言うなら乗馬のようなものだね。馬から放り出され、一生懸命に追いかけ、また背にまたがって、という感じ。それを上手くこなさなければならない。ただし、そればかりに気を取られていてもいけない。別の例えで言うと、トレーナーとボクシングしている時に頭を突っ込みすぎると、トレーナーからパンチを食らう。なぜならボクサーは我を忘れてガードを下げてしまっているから。リハーサルを録音して、週末にロサンゼルスへ帰った時に周りの皆に聴かせるんだ。「ほら、どうだ」ってね。それが『エスティメイテッド・プロフェット』の8秒間のソロになったりする。そしてまた一から作り直し、という繰り返しさ。

「それ(it)」というのは曖昧なフレーズで、曲の中に完全に埋もれている。興味をそそられるが、大げさに芝居じみていたり、くどくどと繰り返されるものではない。まるで宙に放り出されて浮かんでいる感じさ。僕が懸命にトライしていること、つまりジェリーが素晴らしかった点について、ある時ボビーに言ったことがある。「ボビー、昨日の夜ジェリーの演奏する『バード・ソング(原題:Bird Song)』のビデオを観たけれど、彼は長い時間ギターの同じポジションで弾いていたよ」。ジェリーはひとつの場所にテントを張って食事の支度をし、テントをたたんで火を消す。そして次の場所(ポジション)へと移っていく、というような演奏をしていた。

70年代、特に1977年と78年の作品はとても円熟したものだと思う。ギターも呼吸をするように曲に素晴らしいアクセントを加えている。僕がその通りにプレイできるかどうかは、もう皆わかっていることだろう。僕は忠実に再現できるとは言わないが、僕のやろうとしていることの方向性を気に入ってくれている人たちはいる。今や確実に自分のオリジナリティを出せていると思う。僕はコンサート会場でスピーカーを指差してこう言いたい。「見ろ、もうバタバタと羽ばたかなくても滑空できるんだぜ。僕のプレイを聴いてくれ」ってね。

ー以前ボブに、「このバンドがスタジオ入りしてアルバムを作る可能性はあるか」と聞いたら、彼の答えはこうでした。「グレイトフル・デッドでは決して実現できなかった新しい要素を取り入れられたらね」。このバンドのメンバーとして、曲をかっこよくシェイプアップできるアイディアはありますか? 

これは今の僕には最も難しく慎重に進めなければいけないことで、特にジェリーの後追いになってしまっては元も子もない。ジェリーのコピーではない上手いやり方があればいいんだけど。

Translation by Smokva Tokyo

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