ジョン・メイヤー、デッド&カンパニーのツアーを語る:「まるで宙に放り出された気分さ」

ジョン・メイヤーとビル・クルーツマン。デッド&カンパニーのメンバーとして溶け込むための努力や、バンド初のサマーツアーに臨む興奮を語った (Photo by Jeff Kravitz/FilmMagic)


ーアルバム『ビルト・トゥ・ラスト(原題:Built to Last/1989)』からの『スタンディング・オン・ザ・ムーン(原題:Standing on the Moon)』は、あなたがヴォーカルを担当するガルシアの曲ですね。

僕が初めて聞いたバージョンでは、ジェリーがとても弱々しく病的な感じで歌っていたんだ。今にも壊れそうな美しいしゃがれ声でね。すごく心に響いたよ。このバンドでは初め、ボビーがこの曲を歌っていた。彼はこの曲に思い入れがあってね。そのうち彼がリードして歌い方を少し伝授してくれたんだ。今でも歌うたびに声が詰まりそうになるんだよ。この曲にはソングライターの思いを超えた何かがあるんだな。一方通行のラブレターみたいなもんだよ。

ー以前、あなたがティーンエイジャーの頃にジミ・ヘンドリックスやスティーヴィー・レイ・ヴォーンを通じてブルースを学んだ話を伺いました。グレイトフル・デッドからはどのような影響を受けたのでしょうか? 

グレイトフル・デッドが文化的なシンボルだったことは知っていたけれど、音楽に関しては知識がなかった。僕の住んでいたコネチカット州フェアフィールドでは、グレイトフル・デッドのファンというと、誰かの真似だったり無理矢理ファンに巻き込まれた人々だったように思う。僕の通っていた学校には、デッドヘッズ(グレイトフル・デッドの熱狂的ファン)の弟や妹の世代がいたんだ。別にそれを否定はしなかったけれど、僕はエリック・クラプトン、ジミ・ヘンドリックスやスティーヴィー・レイ・ヴォーンに走ったね。


「入り口を見つけたら、後はネックレスに通されたビーズをたどるように次々と深みにはまっていったよ」と、メイヤーはグレイトフル・デッドを知った頃のことを振り返った。 (Photo by C Flanigan/WireImage)

グレイトフル・デッドの音楽をまともに聴いたのは確か2011年頃だったと思う。アルバム『ゴー・トゥー・ヘヴン(原題:Go to Heaven)』の中の『アルシア(原題:Althea)』で、ギターが弾んでグルーヴの効いた曲だった。メジャーな曲ではなかったし、パンドラの箱やブラインドテストのようにたまたま耳にした曲で、当時はアーティスト名さえ知らなかった。

ほんの一瞬の経験だったけれど、一旦入り口を見つけたら、後はネックレスに通されたビーズをたどるように次々と深みにはまっていったよ。『プレイング・イン・ザ・バンド(原題:Playing in the Band)』の間奏の弾むギターや、『エスティメイテッド・プロフェット(原題:Estimated Prophet)』の美しい歌は決して忘れられないね。僕の周りの人間はレコードを持っていなかったから、シリウスXMラジオのグレイトフル・デッド・チャンネルを通じて曲を聴いた。今でも毎日車での移動中にヘビーローテーションでかかっている。

Translation by Smokva Tokyo

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