ジャック・ジョンソンが曲を捧げた、ジョン・ジョン・フローレンスの映画制作秘話

「あれだけ高度なサーフィンのパフォーマンスに彼がつぎ込めるソウルの量には、目が眩むばかりだよ」と、ジャック・ジョンソンが『View From a Blue Moon』のスター、ジョン・ジョン・フローレンスについて語る。Photo by Domenic Mosqueira

昨年公開、ジョン・ジョン・フローレンスの映画『View From a Blue Moon』のために、ジャック・ジョンソンが書き下ろした『Seasick Dream』の誕生秘話を振り返る。

※本記事は、2015年11月3日にUS版に掲載されたアーカイヴです。


「ニューヨークはまだ2度しか来たことがないんだ」と、サーファーのジョン・ジョン・フローレンスはローリングストーン誌のカンファレンス・ルームでくつろぎながら話す。「摩天楼、人々、エネルギー、とてもワイルドだよね!」


23歳のフローレンスはずっとハワイ州オアフで過ごしてきた。そこで育ちサーフィンの神童として、彼のヒーローであり伝説のアスリートの一人、ケリー・スレーターの後継者として周囲から注目されている。2つの世界選手権に勝利したフローレンスだが、彼の映画『View From a Blue Moon』(2015年12月公開済み)のプロモーションでニューヨークにやってきた。この映画はフローレンスとその友人たちがオアフからアフリカまで、世界中のサーフ・スポットで波に乗る姿を追ったものだ。ナレーションはジョン・C・ライリーで、初の4K映像によるサーフィン映画となる。「映画的なアクション・スポーツの映像にしたかったんだ。すごくよく撮れているよ」とフローレンスは言う。「本当にカメラ機材に突っ込んで行ったから、こうしたプロジェクトは本当に正気の沙汰じゃないよね」

フローレンスは大の音楽好きでもある。彼のとりわけのお気に入りは、レッド・ツェッペリン、トーキング・ヘッズ、ブラック・サバスだ。彼が映画で使用する音楽を考えていた時、彼は昔ながらの家族ぐるみの友人、ジャック・ジョンソンに頼んでみることを決めた。「僕らは二人とも同じ場所で育ったんだ」とフローレンスは言う。「僕の家族は彼の家族と本当に親しくてね。彼は僕にとって、叔父さんとか兄貴みたいな感じなんだ。彼は本当に役立つ人生のヒントと、どうすればいいかをいつも教えてくれた」

当初、フローレンスはジョンソンに、彼の曲を1曲映画に使わせてもらえないかと頼んだが、ジャック・ジョンソンは異なる提案をしてきた。「彼は、『映画のために1曲書く方が嬉しい』って感じだった。彼は本当にそうしたがっていたから感激しちゃってね」とフローレンスは言う。ジョンソンはウクレレにのせたサーファーのライフスタイルへの叙情歌、『Seasick Dream』を送ってきた。「僕がまだ幼くて弟たちとサーフィンをしている場面で、この曲が使われているんだ。信じられないくらいピッタリだね」

Translation by Kise Imai

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