ビーチ・ボーイズ、1966年の極上ライヴ『神のみぞ知る』を聴く

(Photo by Michael Ochs Archives/Getty Images)

代表作の初期ライヴ・バージョンを収録、『ペット・サウンズ』50周年記念版リイシューをプレヴュー。

5月16日は、ザ・ビーチ・ボーイズが『ペット・サウンズ』をリリースしてから50周年の記念日だった。このアルバムはリリース当初こそ評論家とファンを混乱させたものの、やがてはポップスの傑作として愛されるようになっていった。現在ツアー中のブライアン・ウィルソンは、50周年を祝してステージでこのアルバム全体を演奏している。「ノスタルジックな気分になるよ」とウィルソンはローリングストーン誌に明かしている。「23歳の頃に戻ったみたいだ。いい思い出もたくさんある。誇らしい気持ちになるんだ」

ウィルソンはこの機会にアイデアをもう1つ持っていた。「メンバーに『ペット・サウンズ』の記念アルバムを出すべきなんじゃないかと聞いてみたら、みんなが賛成してくれたんだ」。そこで6月10日、ビーチ・ボーイズは『ペット・サウンズ<50周年記念エディション>』をリリースする。アルバム全体のモノラル版とステレオ版(ともにリマスター版)、セッション・アウトテイク、別ミックスやヴォーカルのみのバージョンなども収録されている。

さらに、丸々ディスク1枚分のライヴ録音も含まれていて、バンドの初期パフォーマンスを楽しむことができる。ハイライトの1つが、ポール・マッカートニーが生涯で最も好きな曲の1つと呼ぶ『神のみぞ知る』だ。1966年10月22日、ミシガン大学のヒルズ・オーディトリアムで録音されたもので、ヴォーカルはカール・ウィルソン。この時ビーチ・ボーイズは、欧州ツアーのウォームアップとして、ミシガン大学で2日間3公演を行っていたのだ。

Translation By Kuniaki Takahashi

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