悲しみに包まれたミネアポリス:街を挙げてプリンス哀悼した日

Photograph by David Bowman

追悼一色で染まったプリンスの故郷ミネアポリス

ペイズリー・パーク、ファースト・アベニューからスポーツバーやスタジアムまで、プリンスの故郷は街を挙げて逝去したプリンスを哀悼した。

プリンスの逝去を受け、ミネアポリスでは人々がノンストップで伝説的ミュージシャンの死を追悼し、その人生を称えた。

プリンスのあの伝説の『パープル・レイン』が撮影された、ミネアポリス郊外にあるナイトクラブ、ファースト・アベニューの黒煉瓦の外壁には、過去にライヴを行ったアーティストの名前が白色の星形の中に記されている。その中でも、プリンスの星形は一際目立っていた。というのも、プリンス逝去の報道が伝わったわずか2時間の間に、ファンたちによって花束、キャンドル、風船の数々が星形の前に供えられたのだ。その中央にはギターまでもが置かれていた。まさに想像を超えるほどの紫一色の祭壇ができあがっていた。


(Photo by Scott Olson/Getty Images)

プリンスの早すぎる死を受けて、多くのファンがここに集合した。プリンスと結びつきが非常に強いミネアポリスとその周辺の街で、人々は彼の死を嘆き、その人生を称えていた。

およそ100人のファンが、祭壇から3メートルほど離れたところで半円を作っていた。その姿はまるで、パンクのコンサートで不安がる観客のようだった。多くのファンが10分から15分ほどでその場を立ち去っていたが、そこにまた別の哀悼者が加わるので、祭壇を取り囲むファンの数は一定して変わらなかった。歩道から人々が溢れ出し、バリケードで小さく囲まれた道路に立つファンもいた。しかしその多くが涙を流していなかった。すでに泣いてきたという人もいれば、まだショックを受けている段階だと答える人もいた。

Translation by Miori Aien

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