レニー・クラヴィッツが語るプリンス:「彼は師であり親友、自分の一部が死んでしまったみたいだ」

レニー・クラヴィッツはプリンスとの長年にわたる友情を振り返り、共に過ごした時間の素晴らしい記憶を我々に語ってくれた。


あるときヴァネッサ・パラディ(モデルで、のちにジョニー・デップの妻)とデートしていたんだ。彼女のアルバムをプロデュースした後で、俺らはパリに住んでいたからね。ある晩、彼女を彼のアパートに連れて行った。確か夜の11時頃から、たぶん朝の6時頃まで。その時、彼とガールフレンド、俺とヴァネッサがそこにいた。ヴァネッサは本当に腕の良いビリヤード・プレイヤーだった。ご存知のようにヴァネッサは小柄で、すごい美人で、とても優しい喋り方をする。プリンスはビリヤードをやりたいか聞いたんだ。簡単に負かせると思ってたんじゃないかな。ところが、逆にヴァネッサがプリンスを完膚なきまでにやっつけたんだ。彼が誰かにそんなに負けるなんて、それっきり見たことがない。良い思い出だよ。

俺らはずいぶんたくさん音楽を一緒にプレイしてきたよ。ツアーがある時には、彼もやって来て演奏をしてくれた。そのほとんどが携帯電話にカメラやビデオが付いてない時代のことだから、今見られるものはわずかだけどね。だけど、それぞれツアーに出ていて、その場所があまり離れてなければ、ショーの打ち上げライヴをクラブで一緒にやったものさ。楽器を次々に変えて演奏するのが楽しかった。俺がドラムで彼がギターだったら、次は俺がギターで彼はベースやキーボードを弾く。俺が歌う。彼も歌う。楽しい時間だった。

一緒に演奏した中でも一番思い出深いのは、1999年の大晦日直前にペイズリー・パークで録音した『レイヴ・アン・2・ジ・イヤー2000』のコンサートだ。『フライ・アウェイ』と『アメリカン・ウーマン』をプレイした。笑えるのは、俺はその時クリスマス休暇でバハマにいたんだよ。家族や友達とビーチでのんびりしてたら彼が電話をかけてきてこう言った。「ニュー・イヤー・コンサートを一緒に演って欲しいんだ」って。「どこで?」と尋ねると「ミネアポリス」って言うじゃないか。「勘弁してくれよ」って感じだったよ。ミネアポリスの天気を調べたら、0度を下回っていて雪が降っているんだ。「神様、バハマを離れたくありません。来たばっかりなのに」って思った。

Translation by Kise Imai

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