ジーン・シモンズ、現メンバーのオリジナルメイク使用に関しての批判を一喝

キッスは、新しいペルソナ(キャラクター)を80年代初めに加入したメンバーに与えた時期もあり、ギタリストのヴィニー・ヴィンセントはアンク・ウォーリアー(古代エジプトの戦士)、ドラマーのエリック・カーは、ザ・フォックス(キツネの怪人)を演じていた。この後メイクを取り素顔を見せることを決断するキッスだが、その頃バンドは、この新しいペルソナ設定が効果的でなかったと判断していたとジーンは話してくれた。そしてエースが2002年、ピーターが2004年の再結成ツアー後にそれぞれ再離脱すると、キッスが使用権を持つオリジナルメンバーのメイクを、トミーとエリックが施すようになった。

「今思うと、正しい判断だったと思う」ジーンはこう言う。「5%とか10%は昔からのファンで、そういう連中は何をやっても文句を言うんだ。それはもっともなことだと思ってる。でもな、ファンになるタイミングは人それぞれなんだ」

「ストーンズのライヴで隣の男をつついて"ロン・ウッドだ。彼はブライアン・ジョーンズじゃないぜ"って言ってみな。そいつは"それ誰だよ?"って言うだろうよ。言われたことが理解できないんだ。つまり君がストーンズのファンになってから、10年、20年、30年後にファンになったヤツってわけ」

ローリングストーン誌は2014年の記事で、ピーター・クリスがキッス脱退時にキャラクターの権利を手放したことについて取り上げた。「メイクの権利を手放した自分に腹が立ってる」ピーターはこのように話していた。またエースはというと、「俺の責任だよな」と言い、権利を取り戻したいと語っていた。しかしこのエースの希望に対して、ヴォーカルでギタリストのポール・スタンレーは「ファンタジー」な考えだと指摘していた。

キッスは2016年、アメリカ国内でのライヴ活動を精力的に行うようだ。4月8日に発表された全米ツアー以外では、 7月29日にワイオミング州シャイアンで開催される巨大フェス「Cheyenne Frontier Days」 、7月30日にノースダコタ州マイノットで開催される州祭り「North Dakota State Fair」への出演が決まっており、マイアミからコスメルとグランドケイマンをクルーズするキッス主催のKiss Kruise VIでは、11月4日にヘッドライナーを務めることになっている。

またエース・フレーリーは4月15日に カヴァーアルバム『オリジンズVOL.1』をリリースするが、フリーのカヴァー『ファイアー・アンド・ウォーター』でおよそ20年ぶりにポールとのコラボレーションが実現している。「俺たちはずっと友達付き合いをしてきた」こうポールは2月にローリングストーン誌に話してくれていた。「メディアってのは、大げさにネガティブな内容を書きたがるんだ。その方が記事のネタとしてふさわしくなるからだろうけど」

Translation by Miori Aien

RECOMMENDEDおすすめの記事


RELATED関連する記事

MOST VIEWED人気の記事

Current ISSUE