ビリー・ジョエル、シュープリームス、メタリカ等、米国議会図書館の永久保存楽曲に認定

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サンタナ、グロリア・ゲイナー、ルイ・アームストロング、ジョン・コルトレーン、ジョージ・カーリンらの作品もコレクションに選定。

ビリー・ジョエルの『ピアノ・マン』、シュープリームスの『愛はどこへ行ったの』、メタリカの『メタル・マスター』、サンタナの『天の守護神』を含む全25作品が、米国議会図書館の国立録音登録簿(National Recording Registry)に新たに加わった。さらに、ジョン・コルトレーンのジャズ名盤『至上の愛』、グロリア・ゲイナーのディスコ・クラシック『恋のサヴァイヴァル』、高い評価を得ているジョージ・カーリンのコメディ・アルバム『Class Clown』、そしてクルト・ヴァイルのバラード『マック・ザ・ナイフ』(ルイ・アームストロング及びボビー・ダーリンによる2バージョン)も同じく、2015年度の重要保存資料に選ばれた。

米国議会図書館は、米国社会にとって文化的、歴史的、あるいは芸術的に重要で後生に残すべき録音を、発表から少なくとも10年以上が経過している音源の中から、毎年25作品選定している。これまで450作品が登録されているが、これは本図書館が所有する300万以上のコレクションのごく一部に過ぎない。


「『恋のサヴァイヴァル』は私のマントラ。神から与えられた役目の中心にあるものです」今回の発表を受けて、ゲイナーはこう述べた。「この曲によって、あらゆる国籍、人種、信条、年齢の人々をインスパイアすることは、私の特権であり名誉でもあります」


2015年度に選ばれた音源は、独創的なブルース(ブラインド・ウィリー・マクテルの1928年のパフォーマンス『ステイツボロ・ブルース』)、スポーツ(ウィルト・チェンバレンが100得点をあげた伝説的なゲームの第4クォーター)、ラジオ・ショー(人種的偏見に取り組んだ1940年のラジオ・プログラム『Destination Freedom』)、そしてスピーチ(ジョージ・マーシャルが第2次世界大戦後のヨーロッパ復興計画の概要を述べた1947年の"マーシャル・プラン")まで及ぶ。

今回選定された中で、最も古いものとしては、コロンビア・カルテットが1911年に演奏した『恋人と呼ばせて』だ。ティン・パン・アレーから生まれたこの楽曲は、レオ・フリードマンが作曲、ベス・スレイター・ウィットソンが作詞を手掛けた。2014年度はローリン・ヒルやレディオヘッドといった90年代の楽曲も含まれているのに対し、2015年度の最も新しい作品は、メタリカが1986年に発表した名作『メタル・マスター』である。米国議会図書館はこのアルバムについて、「メタリカがこれまでに築いたスラッシュ・メタルの歴史や名声から離れ、新たな発想を模索していたことを示す作品」と評している。

Translation by Aki Urushihara

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