U2のエッジが語る、「理想」を形にした初のシグネチャーモデル誕生秘話

U2のエッジが語る、シグネチャーモデルのストラトキャスターとデラックスアンプの誕生秘話(Photo by Larry Marano/Getty Images)

ーフェンダーのアンプを使い始めたきっかけは何だったのでしょう?

俺のギターテクニシャンを担当してくれているダラス(・スクー)に、自宅でのデモ作りに使える小ぶりなアンプを探してもらったんだ。それで見つけてくれたのが57年型デラックスアンプだった。ディストーションペダルを繋いで音を鳴らした瞬間、これだって思ったよ。すっかり気分が良くなって、ラリー(・マレン・ジュニア)のドラムのループに合わせて20分くらい適当に弾き続けたんだ。結果的に、その時浮かんだアイディアが『ヴァーティゴ』の原型になった。サウンドにインスパイアされて曲が生まれる典型的なケースだったと言えるね。

ただ、57年型デラックスアンプのような壊れやすいヴィンテージ機材をツアーに持ち出すのはリスクが大きいから、ダラスはニュアンスが近い別のものを探していたんだ。ツアー途中での機材トラブルはごめんだからね。

ーオリジナルアンプを作るというアイディアはそこから始まったのでしょうか?

そうだね。フェンダーに57年型デラックスアンプにニュアンスの近いものを作って欲しいと頼んだんだ。それで幾つかプロトタイプを使わせてもらうことになったんだけど、そのうちの1つは俺が普段から使ってるヴォックスのAC30sと同じ、セレッションのアルニコスピーカーを採用していたんだ。そこからヒントを得て、そのスピーカーを使いつつ、57年型デラックスアンプのトーンを再現できないかってフェンダーに相談したんだ。その無理難題を苦労の末にクリアした結果、このアンプが生まれたというわけさ。ツアー用に何台か作ってもらって、毎回ステージで使うようになったんだけど、想像以上の出来だったから商品化しようっていう話になったんだ。だからこれは俺にとって、文字どおり即戦力のアンプなんだよ。

ー理想とするサウンドの実現に成功したということですね。

サウンドの細かなニュアンスの追求が、オリジナルの楽器の開発につながるとは思いもしなかったけどね。でもこのプロジェクトを通して、ボディやネックの形の理由をはじめ、ストラトという楽器を深く知ることができて本当に良かったと思ってる。ソリッドボディを初めて採用したストラトはエレクトリックギターの代名詞的存在で、ジミ・ヘンドリックスをはじめとする多くのミュージシャンたちに愛されてきた。あらゆるスタイルにフィットするこんなギターは他にないよ。レオ・フェンダーがカリフォルニアで生み出したこの楽器は、ロックの歴史そのものを形作ってきたんだ。



http://www.fender.co.jp/

THE EDGE SIGNATURE STRATOCASTER® & DELUXE™ AMP
http://www.fender.co.jp/features/the-edge/

Translation by Masaaki Yoshida

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