U2のエッジが語る、「理想」を形にした初のシグネチャーモデル誕生秘話

U2のエッジが語る、シグネチャーモデルのストラトキャスターとデラックスアンプの誕生秘話(Photo by Larry Marano/Getty Images)


ーボディの木を決定した後、次のステップは何でしたか?

ピックアップの設定だね。数十年にわたっていろんなタイプのストラトを試す上で、理想とするピックアップの設定やポールの高さについて、俺ははっきりとした意見を持っていたんだ。それは使う弦の種類と大きく関係しているんだよ。

ーストラトにおいてはピックアップのポール設定が命だと言われています。弦とはどのような関係にあるのでしょうか?

昔はほとんどのギタリストが3弦にコイル状のものを使ってた。その弦の芯は他のどの弦よりも細かったんだ。1弦よりもね。必然的に、その弦の音量はすごく小さかった。その問題を解消する目的で、当時ストラトのピックアップは3弦用のポールが最も高い位置に設定されていたんだ。1弦や2弦や4弦のポールも、それぞれが微妙に異なる高さに設定されていた。70年代に入って非コイル状の3弦が主流になってからは、すべてのポールの高さがほぼ同じに設定されるようになった。3弦の太さが6弦のコアとほぼ同じになったおかげで、ボリュームの面でもすごく自然に響くようになったんだ。最近のフェンダーのギターに採用されているピックアップは、ネックの曲線に合わせた設定になっている。理には適っているんだけど、俺のスタイルとは相性が悪くて、俺が弾くとどうしても3弦の音が大きくなりすぎてしまうんだ。

ーその問題にどう対処したのでしょうか?

70年代のピックアップと同じように、ポールの高さを均一にしたんだ。現在のスタンダード仕様ではないから、新たに作らないといけなかった。

ーあなたの73年型ストラトでは、ブリッジ側のピックアップにディマジオのFS-1が使用されています。あれは自分で考案されたのでしょうか?

そうだよ。俺が使ってるアンプで鳴らすと、オリジナルのピックアップだと音が細くなって、少し棘があり過ぎたんだ。それで自分なりにいろいろ調べて、太めの音が特徴のディマジオFS-1を使うことにしたんだ。結果はバッチリだった。それ以来、俺のすべてのストラトは同じ仕様になってるよ。

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ーあなたのシグネチャーモデルにもやはりディマジオが採用されていますね。

そうだね。俺が1981年に使ったピックアップを、ディマジオに特注で作ってもらったんだ。今はポールの高さが曲線状に設定されているものが主流だから、フラットになっているものは作られてないんだよ。

Translation by Masaaki Yoshida

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