ア・トライブ・コールド・クエストのファイフ・ドーグ、45歳で逝去


そんなファイフは、1970年11月20日にニューヨーク市クイーンズ区のジャマイカ地区で生を受けた。同じ地域に住んでいたこともあり、後にグループを組むこととなるQティップとは2歳の時に出会い、2人は同じ学校に通い、リトルリーグで一緒にプレイした。「俺たちは親友なんだ」とQティップは『ビーツ、ライムズ・アンド・ライフ』で話していた。

映画で詳しく描かれているが、ファイフはセブンスデー・アドベンチスト教会の敬虔な信者である祖母を週末に訪れ、小さい頃からダンス音楽番組 『ソウル・トレイン』をこっそりと見て音楽を学んでいたという。「ブロックパーティとかヒップホップのことになるとさ、みんながマイクを取って盛り上がってるもんなら参加して、家から追い出されるとかそんなのお構いなしだったんだ」こうファイフが話すシーンがある。


そして19歳の時にファイフは、ATCQの90年のデビューアルバム『ピープルズ・インスティンクティヴ・トラヴェルズ・アンド・ザ・パスズ・オブ・リズム』の4曲でヴァースを担当した。その1つが3枚目のシングル『キャン・アイ・キック・イット?』の有名なヴァースだ。しかしこの曲の不朽の人気をよそに、彼は自身のこの曲への貢献に満足していなかった。「『キャン・アイ・キック・イット?』を楽しく聴くってのは難しいことだな・・・単純にあの頃、自分の声が嫌いだったから」とローリングストーン誌に打ち明けていた。「高い声でさ(ラップするんだよ)"ミスター・ディンキンズ"に。それに耐えれなかったんだ。俺の声のせいで、あのアルバムを聴く気がしない。ぶっちゃけ4曲だけで良かったって感じさ」



Translation by Miori Aien

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