6位 ザ・ビートルズ『ラバー・ソウル』(1965年)
アルバム『ラバー・ソウル』は、ビートルズが小洒落たキャッチーな楽曲をカヴァーするポップ・グループから、アルバム重視で技術力の高いロック・バンドへと変貌する過渡期の作品だ。このアルバムはフォークとR&Bを融合させ、独特なムードと柔らかい雰囲気を作り出している。指揮を執るプロデューサーのマーティンは、ビートルズを世界一のヒットメーカーにしただけでなく、彼らの成熟した才能も引き出した。
5位 ザ・ビートルズ『ザ・ビートルズ』(1968年)
ビートルズは世界の政治的混乱の影響を受けて、バンド解散のスパイラルが始まった。『ホワイト・アルバム』として有名なこの2枚組みのセルフタイトル・アルバムは主にインドで作曲され、より辛辣で皮肉っぽくなったバンドの様子が音楽からうかがえる。マーティンとバンドの関係もピリピリし出していたが、それでも彼は楽器のアレンジを支え、サウンド・コラージュ『レボリューション9』にはヴォーカルも提供している。
4位 ジェフ・ベック『ブロウ・バイ・ブロウ』(1975年)
単独名義としては初であるジェフ・ベックの2枚目のソロ・アルバムは、このブルース・ギタリストを改めて力強く紹介するものだった。マーティンが監督したこのインストゥルメンタル・ロック・アルバムには、ビートルズの楽曲『シーズ・ア・ウーマン』のカヴァーやスティーヴィー・ワンダーが書き下ろした楽曲2曲が収録されている。