米レコード協会「ゴールド・ディスク」基準を改定:売れなくても獲得できる新システムとは

アルバムのセールス枚数にストリーミング数がカウントされるようになったことで、ゴールド・ディスクやプラチナ・ディスクの威信が揺らいでいる。 Illustration by Douglas B. Jones




RIAAの新しい計算方法は、音楽の聴き方が全く変わってしまったことを反映している。2012年には5億ドルだったストリーミングの収益は、2014年には10億ドルを上回った。10年前には、ビルボード誌の売り上げトップ200のうち9割のアルバムがゴールドまたはプラチナに十分なセールス数があったが、2014年にはそうしたアルバムは3割にとどまった。ビルボード誌では2014年に、統計にストリーミング・データを含めるようにした。

「58年前と同じ計算方法のままではいられないし、それが3年前のものだって合わない」とRIAAのゴールドおよびプラチナのディレクターであるリズ・ケネディはいう。「常に時代に合わせて行かなくてはならない」と、ドクター・ドレー、メタリカ、ヴァン・モリソンなどの弁護士を務めるピーター・パターノは付け加える。「セールス枚数にこだわっていたら、5年以内にヒット・チャートは出せなくなるだろう。ストリーミングを含めなければ、今起きていることを正確に捉えられない」。

この新しい基準に皆が賛成しているわけではない。メジャー・レーベルのソニー、マーキュリー、そしてEMIの元幹部だったラリー・ステッセルは言う。「私にとってストリーミングはラジオのオンエアと変わらない。だからそれをセールス枚数の認定に含めるのは理に適っていない。ゴールドの価値を落とすだけだ。800万枚売れるアデルのようなアーティストはまだまだいるんだ」

さらに厳しいのはラマーのレーベル、トップ・ダーグ・エンターテイメントの所有者であるアンソニー・ティフィスだ。ティフィスはRIAAの決定を「くだらない」と言う。彼は『トゥ・ピンプ・ア・バタフライ』がプラチナに昇格した後の心中をツイートにまとめている。「古き良きルールを適用しよう。100万枚売れたアルバムがプラチナだ。その数に届くまで、"おめでとう"はお預けさ」



ローリングストーン誌1256号より: 2016/3/10


Translation by Kise Imai

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