エディ・ヴェダーとスプリングスティーンによる反ブッシュ・ライヴを回想



急遽、追加公演が手配され、10月13日、コンチネンタル・エアラインズ・アリーナでの開催が決定した。スプリングスティーンの名を冠したこれまでの「ヴォート・フォー・チェンジ・ツアー」は、オープニング・アクトにブライト・アイズとR.E.M.がフィーチャーされていたが、この時はジャクソン・ブラウンとパティー・スキャルファがこの役を務めた。スプリングスティーンは2曲ほど彼の妻(スキャルファ)と共演し、『孤独なランナー』でジャクソン・ブラウンと共演したが、この夜の最大の盛り上がりは、エディ・ヴェダーがステージに上がってEストリート・バンドに合流し、『ノー・サレンダー』、『闇に吠える街』そして『ベター・マン』を演奏した時だった。Eストリート・バンドはこれまで演奏することのなかったパール・ジャムの曲にこの時初めて挑戦したが、意外にうまくこなし、クラレンス・クレモンズのサックス・ソロで完璧に仕上がった(以下動画で確認してほしい)。






このショーの間、スプリングスティーンは聴衆に対してジョン・ケリーに投票するよう訴えた。「みんながもし迷っているなら、ぐらついているなら、改革しようとしているなら、もし飛びかかろうとしているなら、交代させようとしているなら、決められないだけなら、少しだけでも共和党の重圧から逃れたいと思っているなら、みんな、いますぐ救われるんだ」と彼は言った。「ボランティアはいるかい?レディース・アンド・ジェントルメン、助けが必要だ。1分でいい、目を閉じて、ハリバートンと3回、早口で言ってくれ」。



良かったことといえば、ジョン・ケリーは6ポイント上回ってニュー・ジャージーで、おそらくこのコンサートは必要なかったほど余裕の勝利を収めたことだ。少なくともスプリングスティーンの視点での悪い話は、ケリーはたった1つの州のために大統領選に敗れたことだ。オハイオであと11万8602人がケリーに投票していれば、彼はこの大統領選すべてを制していただろう。なにはともあれ、少なくともオハイオの善良な人々はさらに4年間付き合うことになるブッシュ政権を前にして、とってもいかしたロック・ミュージックだけは楽しめたというわけだ。


Translation by Kise Imai

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