テレビ放映しなかった「グラミー賞」舞台裏8つのエピソード

ドタキャン騒動:彼女と彼の言い分

Photo: Kevork Djansezian/Getty, Tim Mosenfelder/Getty

絶大な人気を誇るふたりの女性アーティスト、リアーナとローリン・ヒルは、今年のグラミーのステージに姿を現さなかった。自宅や、ステープルズ・センターにいたファンの多くは、まさに土壇場で出演がキャンセルされたとは思いもよらなかっただろう。グラミー賞の開始時刻まで1時間を切った頃、リアーナはプロデューサーに体調不良を訴え、予定通りに『キス・イット・ベター』を歌うことはできないと告げた。結果、リアーナの曲はプログラムからカットされた。一方、ザ・ウィークエンドの『イン・ザ・ナイト』でサプライズ・ゲストとして登場する予定だったローリン・ヒル。受賞式当日の午前中に行われたドレス・リハーサルに参加したものの、本番で姿を見せることはなかった。

ローリン・ヒルの広報は今回の件について声明を発表した。「グラミーはヒルの出演情報を承諾なしに告知しました。週末はコンサートで埋まっていたので準備する時間もなく、リハーサルに間に合うようLAに到着できるかさえ定かではありませんでした。出演を確約したわけではないのに、あのように宣伝したのは間違いです」

レコーディング・アカデミー社長のニール・ポートナウは、一流アーティストの釈明に反論。記者会見という公の場で「事実と全く異なっています。我々は出演の告知は行っていません。彼女はドレス・リハーサルに参加したが、本番には現れませんでした」と述べた。

ヒルはサプライズで登場し、ザ・ウィークエンドの2曲目のパフォーマンスで共演する予定だったと言う。「リハーサルはその流れで行われ、本番も予定通りに行くと思っていたのに残念です」

Translation by Aki Urushihara

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